「あと一歩、されど一歩」J1第24節 京都サンガ-磐田(0-1)

結果だけで言えば、京都がJ1残留争いの相手である磐田に対して、ホームでの痛恨の敗戦という事になるのだろうが、いろいろな意味で考えさせられる部分が多かった試合だった。
最近は、長谷部に加えて香川の活躍でブンデスリーガを見る機会が多い私だが、正直なところ、その試合と比べて京都が大きく劣っているようには見えず、やはりドイツW杯で見せたように、日本のサッカーレベルが欧州の二歩手前まで来ていることを確信させられる内容だったと言える。
しかし、そこに横たわるほんのわずかのディテールの違いが、ワンプレイごとに積算されて最後には大きな差になってしまっているのが、京都の試合を見ていて痛感させられるところで、京都の選手はボールを持つ度に次は誰にどうボールを回すかをいちいち考えているようで、そのゼロコンマ何秒かの判断の遅れが、磐田のカバーの動きを上回れずに攻撃がカットされてしまう原因になってしまっていたのは間違いない。
とにかく今の京都首脳陣が取るべき選択は、たとえ降格しても秋田監督のままでじっくりとチームを固め、クラブとしての方向性をしっかり形作ることだろう。選手は若くてイキのいい人材が揃っているのに、それを率いる監督がコロコロ変わったのでは何の意味も無い。つーか、それが分かるフロントなら、京都の財力をもってすればとっくにJ1中堅クラブになっているんだろうけどね(苦笑)。