「長友は無難なデビュー戦」イタリア・セリエA第1節 ローマ-チェゼーナ(0-0)

W杯後に海外組が一気に増えたのは嬉しいんだけど、その分一時のJリーグ偏重状態から一転して見るべき試合が増えてしまい、これはこれでまた大変・・・(笑)
で、チェゼーナに移籍した長友のデビュー戦、ポジションは4-1-4-1の左SBで先発。
試合のほうは、ホームのローマがラニエリ監督になっても変わらない、ローマらしいバイタルエリアから鋭く選手が飛び出してトッティのファンタジーに合わせる攻撃が炸裂し、前半の途中から何度も決定的な場面を作り出すのだが、中田時代のローマでの同僚だったGKアントニオーリが古巣相手にスーパーセーブを連発し、チェゼーナは最後までローマにゴールを与えず大きな勝ち点1をもぎ取った。
チェゼーナは、パルマ時代の中田の同僚アッピアーと、やはりレッジーナ時代の中村の同僚だった電柱ボグダニをセンターラインに据え、SHのスケロットとジャッケリーニというタレントがフォローするという形だったけど、アッピアーの存在感がいまいち薄く、攻撃はSHからの形に偏ってしまい、左は長友がたまに攻め上がりを見せて崩す形が見られたのに対し、右は完全にSBが沈黙してしまい、単発のカウンターでしかチャンスを作れていなかった。
長友自身は、最初に中央を切る形でカバーに入りながらも距離感が悪くてクロスを揚げさせた場面はあったが、その後は早めに対面のマークに付いてからポジションを調整する形に修正した事で、単独での突破には十分対応が出来ていたように思う。ただ、相手がサイドに人数をかけて来たときに長友一人で見る形になって、簡単にパス交換で抜かれてしまう場面があり、ボランチと連携を取ってどう対処するかを詰める必要がある。
攻撃では、一度カウンターから果敢に攻め上がって惜しいシュートを放つ場面があったが、ジャッケリーニとのコンビを成熟させて、もっと突破に鋭さとスピードをつけないとイタリアのチームを崩す事はなかなか難しい。でも長友ならやれると思うので、これからも自信を持って攻めてもらいたいところだ。