「代表と比較にさえならない徹底の凄み」欧州チャンピオンズリーグ決勝 インテル-バイエルン・ミュンヘン(2-0)

代表の日韓戦を見た後の観戦だっただけに、選手のレベル差を割り引いても、インテルと代表とのチームの統一性や献身性、それを率いる監督の力量、統率力といったものに果てしない差を感じさせらた試合だった。
とは言え、この試合でのインテルはそんなに複雑なタスクや戦術をしていたわけではない。バルサと相対したときのように、相手にボールを回されるのは覚悟の上で、4人と3人のコンパクトなゾーンを強いて強固な網を構築し、バイエルンの攻撃の要であるロッベンには、左サイドの攻撃を完全に放棄してもマークをつけ、攻撃はミリトの頭を狙ったカウンターのみに過ぎない。
モウリーニョの真の恐ろしさは、勝つためであればバルサで華々しくセンターフォワードとして活躍していたエトォを右サイドでのプレス用の駒として遠慮なく酷使し、ルーマニアいちのスターであるキヴをロッベンのスッポンマーク要員として使い捨て、タスクを90分間遂行するためにプランを二重、三重にも構えている事である。
それを象徴するのがロッベン対策で、最初はキヴに厳しくマークさせてガツガツと当たりに行かせ、1枚目のイエローカードをもらった後は、マークを少し緩めてロッベンの内側への切れ込みからのシュートだけはさせずにある程度縦へは自由に行かせ、その代わりセンターはきっちりと守ってクロス対策を行い、とうとうキヴが疲れてきたら「トラクター」サネッティを左に回し、さらにはパンデフを元気なムンタリに代えてまで、ロッベンのサイドに対するケアを最後まで1mmの穴すら開けないように遂行させていた。
攻撃ではとにかくカウンター一辺倒ではあるのだが、そのカウンターの場面ではほぼ必ず枠内へのシュートを成功させていて、ミリトを始めとする選手の技術、落ち着きのレベルが高いのはもちろんだけど、カウンターの時に誰が何人、どのタイミングで走ってダイレクトでパスをつなげるかという意思の統一、それを可能にするための徹底したカウンター攻撃の反復練習が行われていないと、あそこまでの成功率は考えられない。そもそもカウンターという言葉が存在しない某代表チームとは比較の対象にすらならない恐るべき完成度である。
日韓戦では、長友がパクチソンとマッチアップして負けてなかったとか、大久保は韓国相手にも個人で仕掛けられていたとかで、敗戦の中でも無理やり喜びを見つけたりしているけど、それとは全く別次元の戦略、タクティクス、戦術の深みを思い知らされて、これが同じスポーツなのかとさえ思ってしまったよ(苦笑)。
いや、あっちはあくまで親善試合で、CLは本番中の本番だからと言う人がいるだろうが、今まで出来なかったことが本番で出来るってのがほぼあり得ない事は、どんなスポーツでもそうなんだろうけど、サッカーでもそれは当然当てはまるんだよね。連携はこれから、コンディションもこれからで、それで本番がうまく行くとしたらトトビッグ当選並みの幸運だよね(笑)。
そういや、イングランド戦はもう3日後だよなあ・・・今度はカペッロに「フットボール」をきっちり教えられてしまうのだろうか。

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