「中村で化けた」J1第3節 横浜Fマリノス-川崎(4-0)

トルシエ時代のアジアカップ然り、オシム時代のエジプト戦然り、上手く行っているチームには必ず化ける瞬間というものがあるのだが、横浜にとってはこの試合がまさにそうだと言えるのかもしれない。
そしてその要因は、やはり中村の存在という事になるのだろう。
彼にボールを預け、前に走れば必ずそこにボールが出てくる。チーム全員がそういう自信と確信に満ち溢れているので、プレイに躊躇や迷いが無くなり、攻守の切り替えが速くなる。そうなったら、監督は何もしなくても勝手にチームはどんどん良い方向に転がっていく。
と言うか、監督や選手の経験不足、攻撃のハブとなる能力を持つ選手の少なさ、失敗を恐れがちな日本人選手のメンタリティなどのおかげで、鹿島やガンバが会得しているその領域に、今までJの他のチームが加わっていない事のほうが問題だったんだけどね。
逆に川崎は欠場者が多かったにせよ、そういう勢いに乗ったチームに対して漫然と試合をしてしまった感じ。山瀬、中村にサイドでポイントを作られまくっていたのに、黒津やレナチーニョが守備に加わらずにSB1人でサイドを守ってたのでは、そりゃやられ放題になるのも仕方ない。
ともかく横浜は、この調子が続くなら優勝争いに絡んでくる可能性は高そうだが、中村が怪我やW杯の影響で調子を落としてしまった場合に、こういうサッカーを続けることが出来るかどうかだろう。