「さて本田の対戦相手は・・・」欧州CLベスト16 チェルシー-インテル(0-1)

次に本田と対戦する相手の試合ともなると、やっぱり今までとは試合の見方が全然変わってきちゃうよね(笑)。
チェルシーは、1トップのドログバの下にスピードのあるマルダとアネルカを並べ、中盤はアンカーのミケルのサイドにシュート力のアルランパートとバラックを配するという、何をどうやっても点を取られそうなメンバーで臨んで来た。
が、その強力な攻撃陣にも弱点はあり、中盤の3人がパスワークで組み立てるタイプではないので、攻撃の形がオープンなサイド攻撃かドログバへのロングボールに偏ってしまいがちになる。そこでインテルは、SBの攻撃参加を捨てて後ろの7人でコンパクトなゾーンを形成し、サイド攻撃のアクセントとなるチェルシーのSBと、前線の3人が動けるスペースを作らない戦術を徹底させていた。
その我慢大会は後半30分まで続き、そうなるとアウェイで負けているチェルシーは点を取るために動かざるを得なくなり、ジョー・コールやカルー、スタンコビッチといった攻撃的な選手を投入するが、逆にインテルは攻守のバランスが崩れたチェルシーを押し込み始め、チェルシーが焦って前がかりになったところでスナイデルからの一発のパスからエトォがズドン。
チェルシーの策を読みきって完璧にプランを実行し、望みどおりの結果を挙げるところはさすが名将モウリーニョだと舌を巻くしかないが、CSKAモスクワに付け入る隙が皆無かというと、そんな事はない。
インテルのDFは高さにはめっぽう強いが、序盤にマルダがドリブルで切れ込んだように、スピードのある攻撃にはそれほど強くない。次節はルシオが出場停止でマテラッツィが出る可能性が高いが、そうなるとさらにその傾向は強くなる。CSKAにとっては、いかにクラシッチとゴンサレスを本田がうまく使ってDFラインの裏を取るかがカギになって来るだろう。
守備のほうでは、やはりインテルのクリエイティビティを一気に引き受けているスナイデル対策に尽きる。とは言っても、CSKAの守備陣にスナイデルとエトォが抑えられるとは思わないので(笑)、やっぱりインテル相手にどうやって点を取るかというとこだろうね。
その意味でも、セットプレイが非常に重要なのは確か。是非、セビージャ戦の再現とは言わなくても、GKファンブルをクラシッチが押し込むような場面を見たいところだ。