「迫力に欠けるがっぷり四つ」ゼロックススーパーカップ2010 鹿島-ガンバ大阪(1-1PK5-3)

両チーム共に、ACLで実戦を1度こなしているせいか、チームにさほど大きな穴というものが存在しなかった上に、終始バランスを崩さない戦いだったので決定機自体も少ない試合になってしまった。
特に鹿島はSBのタイミングの良い攻撃参加が攻撃のアクセントになっているチームなのだが、ガンバのSBがほとんど上がらずに鹿島のサイドをケアし、逆にガンバの持ち味である遠藤と二川のホットラインは鹿島のマークに封じ込められ、互いに相手の持ち味を消しあった90分間だった。
そういう意味では、平井や宇佐美、菅沼といった若手が使えて、懸案だったチョジェジンがチームにフィットして来た事が確認できたガンバのほうが収穫が多かったと言えるだろう。宇佐美もこの日は多めの時間使ってもらったが、足元と裏狙いだけの単調な動きでは厳しいね。大久保なんかを見てもオフザボールの下手な選手はずっと下手なまんまというイメージがあるので、何とかそこを払拭して欲しいところだけど。
逆に鹿島は、本山以外はほぼフルメンバーでありながら、メンバー落ちのガンバにあまりチャンスが作れなかったのは不満が大きいだろう。ACLでもそうだったけど、相手に引かれていてもセカンドボールからどんどんサイドへ展開する好調時の迫力がまだ感じられないので、開幕までに上げて行きたいところか。期待のフェリペはこの日はいまいちで、遠藤のほうが鹿島サッカーにフィットできていた感じ。
まあ、とにかく今期もこの2チームが中心になって展開されるんだろうな、という良い意味での落ち着きは感じられた試合だったかな。