「ここまで来たらもはや様式美」天皇杯2009準々決勝 仙台-川崎(2-1)

しかし今年の川崎は、最後の最後まで運に見放された1年だったよね(苦笑)。
この試合も、序盤から川崎がボールを支配する展開にはなったのだが、怪我でジュニーニョを欠いて黒津が先発になった攻撃陣の連携が今ひとつで、中村憲から良いパスが出てもその先が続かず、非常にコンパクトな布陣を引いて積極的にラインを押し上げる仙台の守備の前に、単発のチャンスしか作る事が出来ていなかった。
そんな感じでぐだぐだ進んでいたら、逆に仙台にワンチャンスから中島に先制点を決められ、後半になると逆に仙台がリャンを中心としたカウンターから次々に決定的なチャンスを作るが、GK川島がこれぞ代表という好セーブを連発して何とか追加点を防ぐ。
後半25分を過ぎると、ようやく仙台の足が止まってその後は川崎が圧倒的に攻め続けるも、仙台はPAの中に引きこもりながらも何とか最後の一歩を出して川崎の得点を許さず、このまま試合は終わるかと思われたのだが、ロスタイムに仙台GK林がゴールから飛び出してボールに触れなかったミスを突いて村上が押し込み、最後の最後でやっと川崎が同点に。
これで勢いは完全に川崎かと思われたのだが、ここで負けてしまうのが今年の川崎で(笑)、延長後半に何気ない左からのアーリークロスが平瀬の頭に合い、体制は後ろ向きだったが力なく飛んだボールが見事に川崎ゴールの角へと決まり、これには川島もどうにも出来ず。川崎は残り時間の攻めも点にはつながらず、天皇杯も取れずに結局無冠でシーズンを終えることとなった。
仙台はもちろん殊勲である事は間違いないし、この勝利が来期への大きな自信になっただろうが、でもぶっちゃけ来期J1残留に向けての準備が遅くなるのと、優勝してしまったらACL出場と言う(プロビンチアにとっての)罰ゲームになってしまうからある意味冷や冷やもんじゃないかなと(笑)。まあ、鹿島に勝ったガンバもそうだけど、プロだったら天皇杯は取りたいだろうしねえ・・・つくづく、天皇杯の日程は何とかして欲しいところだよなあ。