「二代目ゴン襲名?」アジアカップ最終予選 日本-香港(6-0)

そんな事すっかり忘れていたけど(笑)日本は前節でバーレーンに負けてしまっており、ベストメンバーで臨まざるを得なかった試合だけに、相手がグループ最下位とは言え、まずは勝ってよかった。岡崎もこのレベルの相手だととことん効くよね。
だが、それとW杯本番に向けてどうかという評価は全く別である。その点で見れば、良かった点もあるし、もちろんそれ以上に悪かった点が多かった。
良かった点としては、ガーナ戦から続いているシュートへの意識。そして、オートマティックにサイドから崩して素早く攻め切るというチーム戦術の徹底が見られた事であろう。
この試合で、時たまワンタッチかツータッチでどこにパスを出してんだ?という場面があったが、あれは典型的なオートマティズムのずれによるミスであり、これから錬度を上げていけばミスも減っていくはずなので、それほど心配はしていない。新戦力の徳永も、最初はポジショニングが怪しかったが、そこそこフィット出来ていた。
しかし、この試合前での課題にも挙がっていたように、あれだけサイドを崩しまくって、結局クロスから点が取れたのはどフリーで岡崎が飛び込んだ5点目のみというのは、あまりにも心もとなさ過ぎる。
確かに精度やクロススピードの問題は大きいだろうけど、身体能力で劣る日本にとっては、W杯本番で中に詰めている選手を確認しながら余裕でクロスを上げられる場面はほとんど無いだろうし、試合開始直後に長谷部が大久保に出したアーリークロスは、ヴォルフスブルクならジェコが楽々決めている黄金パターンだった。
それだけに高さというオプションを用意すべきだと思うのだが、相変わらず岡ちゃんは全くそんな事を考えてなさそうだしね(苦笑)。玉田と岡崎の2トップでは香港に対してでさえポストプレイが満足に出来ないし、このままだと日本はサイドから人数をかけてつないで崩すか、セットプレイからしか得点出来ない可能性が大だろう。
あと、選手個人で気になったのは、おそらく柳沢の生霊が憑いていたであろう大久保はともかくとして(笑)、中村の調子が上がってないのが気がかりなところである。
先日のリーガでも精彩は欠いていたが、この試合でも非常に危険なバックパス(あれはさすがにオートマティズムではないはず)をするなどあり得ないミスが多く、良かった点と言えば、皮肉でなくボールを奪われたらすぐに取り返しに行こうとしていた姿勢ぐらいだった。試合勘や移動のコンディション問題もあるのだろうが、W杯本番に向けてレギュラーを獲得しないといけない立場としては、かなり不安が残るプレイぶりだった。
次のスコットランド戦はこの試合で出ていなかった選手が多く揃うだろうが、香港戦のメンバーの肝を冷やすぐらいの活躍が見たいものだね。