「これぞヒディンク流」FAカップ2009決勝 エバートン-チェルシー(1-2)

今年のFAカップの決勝は、プレミア5位と好調でマンUを準決勝で破ったエバートンと、何としても無冠で終わりたくないチェルシーの対戦。
試合はいきなりチェルシーのクリアミスをサハがダイレクトでチェルシーゴールに叩き込んでエバートンが先制してしまうが、この早すぎる先制でエバートンはずるずると引いてしまい、その後はチェルシーが完全にボールを支配。そして何度もSBが高い位置まで攻め込んでチャンスを作り出した挙句、20分に左サイドのクロスをエバートンDFから頭ひとつ抜け出して飛び込んだドログバに完璧なヘディングシュートを決められ同点に。
その後もチェルシーのボール支配は続くが、晴天で気温が非常に高かったせいもあるのか、後半からはチェルシーの選手一人一人の出足が鈍くなって徐々に組織で戦うエバートンが盛り返し始める。が、互いにスペースが出来始めるとものを言うのは個人能力で、後半の13分にランパートが切り返しで自分もバランスを崩しながらも強烈なミドルを叩き込んでチェルシーが逆転。
チェルシーはそこからもマルダやアネルカといった選手の個人力でエバートンを攻め立てるが、明らかにバーに当たってゴールを割ったミドルシュートがノーゴールと判定されるなどツキも無く、試合は1-2のままで終了し、ヒディンクはチェルシーの退任をFAカップ優勝で飾ることが出来た。
チェルシーは、スコラーリが明らかに選手の質に見合わないブラジル式パスサッカーをやろうとしていたために低迷したが、ヒディンクはすぐさまモウリーニョ時代の、選手の個人能力を最大限に生かすシンプルなサッカーで立て直してしまえるあたり、さすがは現有戦力のポテンシャルを引き出す名人である事を改めて思い知らされた。
エバートンはよく組織されたチームではあったが、先制点後に引きすぎた事が最後までリズムを作れない要因になってしまった。右サイドもマルダに対して全くの無力で、あそこまでサイド深くに侵入されるとDFラインも下がらざるを得ず、そうなってしまうとチェルシー相手にはどうしようもない。来期はUEFAカップも待っているが、それでさらに上位の結果が得られるのかどうか、正念場が待っている。

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