ジロ・デ・イタリア2009 第17、19ステージ

ジロの最終2つの頂上ゴール、17ステージのブロックハウスと19ステージのヴェスヴィオ山は、それぞれペッリツォッティとサストレという総合3位・4位という上位陣が鮮やかなスパートを決めて意地を見せましたが、ディルーカもそれほど大きく遅れることは無く彼らと差を詰めつつもマリアローザのメンショフの追撃を振り切ってボーナスタイムで21秒差を詰め、なんと残り2ステージを残して1位と2位の差はたったの18秒と言う差にまで接近しました。
しかし、最後のステージはローマでの個人タイムトライアルで、僅差にまで詰められたとはいえTTが得意なメンショフにとっては非常に有利な状況で進んでいると言えるでしょう。サストレは今大会で最強のクライマーであることを証明しましたが総合では2分40秒差で優勝は厳しい状況です。ブロックハウスで2分遅れてしまったのがもったいなかったですね。
ペッリツォッティはダブルエースのバッソに対して完全に優位な立場に立ち、グランツールの勝利に値するだけの力があることを知らしめました。12ステージの個人TTではメンショフに遅れること1分半の結果だったので、メンショフとの1分40秒の総合差を逆転することは難しいでしょうが、スーパーランに期待したいところです。
そしてランスはアシストをしていたせいもありますが、総合ではもう13分差。コンディションは当然ベストではないんでしょうが、ベストに戻ったとしても現在世界最強のステージレーサーであるコンタドールと大きな差があるのは歴然で、ツールでのチームエースの座がもう揺らぐことは無いでしょう。
今日の第20ステージは平坦基調ですが、最後に鋭い坂があるようなので、ディルーカがメンショフに対して最後の賭けスパートに出るのかどうか、ボーナスタイムを含めた争いに注目しましょう。