「闘莉王オンステージ」J1第11節 浦和-川崎(2-3)

ここまで9戦無敗で暫定首位に立っていた浦和だが、浦和2点目のヘッドと川崎2点目のPK献上、3点目はチョン・テセのマーキング遅れと、3点に絡む大活躍(笑)で川崎に苦杯。
負けたとは言え、浦和のサッカーには着実に進歩が見られるのも事実で、中盤のパス回しにはスピードが感じられるようになったし、スローインの素早さにも全員の動き出しに対する意識の高さが垣間見えた。が、ポンテが不在なのもあって、パス回しにリズムの変化と意外性が足らず、川崎の寄せのスピードと当たりの強さになかなかフリーで攻撃を仕掛けられる場面が作れず、後半にペースががたりと落ちる欠点は持ち越されたままだった。
この試合では2列目に原口・山田・ エスクデロを並べた布陣だったが、エスクデロはまだまだ動きの質と量が足りないし、原口も足元でボールをもらって仕事をするタイプなので、中盤の展開不足もあって川崎のサイドのスペースをなかなか攻められなかったのも痛かった。
川崎も前半のうちは浦和のプレスがきつくてなかなか中村憲がボールを触れず有効な攻撃が仕掛けられなかったが、後半になって浦和のペースが落ちたらすかさずピンポイントのロングパスでアシストをするところはさすが。コンディションが悪い中でも慌てずに勝ちきれるサッカーが出来るようになったのもACLでの経験があるからかもしれない。
試合数の差で鹿島が半歩抜け出した形になったJ1だが、まだまだ混戦は続きそうである。