「外弁慶には理由がある」J1第6節 ガンバ大阪-山形(2-1)

いつの間にかもう土曜日が明日になってしまっているので、戦評は簡単に。
ACLでは絶好調だが、リーグではいまいち調子が出ないガンバだが、この試合を見ると何故その差が出てくるのかが良く理解出来た。
ガンバのサッカーは、とにかく各選手が流動的なポジショニングで動きながら、その間を遠藤を中心とした緩急のあるパスでつないで行くのが攻撃のスタイルで、中東やオージーが相手だとポジショニングが彼らのゾーンディフェンスの間で繰り広げられるために、彼らの守備の狙いどころを混乱させてペースを握れる強みがあるのだが、Jだとその細かい展開に相手の選手がついて来てしまうために、パスを回しているうちにどこかでノッキングを起こしてしまうのだ。
東南アジアのチームもすばしっこさと勤勉さでは日本以上のところがあるが、彼らはフィジカルに問題がある上にポゼッションで押し返せるだけの技術が無いので、セカンドボールを拾われているうちにマークがずれたり、守備に追われて運動量が落ちたりで、結局はガンバには歯が立たない状態になってしまっている。
絶好調のガンバであれば、Jでもたいていの相手は問題なく勝てるのだろうが、特に個人間のコンビネーションでチームを作るガンバにとっては、今期はまだまだ試行錯誤をしているような段階。だからこそ、序盤はスロースターターになるしセットプレイの守備も安定しないのだ。
結局、最後は山形のプレス圧力が落ちてガンバが山形ゴール前でパスを展開できる状況になり、遠藤のゴールへのパスやようやく決まったレアンドロのゴールで逆転できたが、まだまだ横綱相撲に程遠い内容は続きそうである。