「フランサの功罪」J1第5節 広島-柏(4-1)

最近いろいろ多忙なので手短に。
一応両チームともにポゼッションを指向しているチームの対戦だったが、今期から方針転換しようとしている柏と既に完成されている広島では大きな差があり、自然と柏が守ってカウンターという展開になった。
それでも柏は昔取った杵柄で、自陣にコンパクトな守備を敷いて広島のサイドを封じ込め、フランサを起点に良い抵抗を見せていたのだが、そのフランサが怪我で退いてCKから槙野に先制を許してしまった事で、ボールの収まりどころが無くなった柏は、試合のリズムを完全に崩してしまった。
広島が3点目を取ってからは、広島の攻撃がペースダウンしたのと、柏がようやくフランサが真ん中で作っていた起点へのこだわりを捨て、李や大津のサイドでの活発な動きでチャンスを作れるようになったが、当然ながら時既に遅し。
フランサがいれば、攻撃のほとんどがフランサのキープによる起点作りから成り立たせる事が出来るのだが、怪我が多い、運動量が少ない彼を、今のまま攻撃の軸に据えつづける事は極めてリスキーな選択であるように思う。フランサがJ屈指のタレントなのは確かだが、中盤の構成力に課題があるとは言え、前線の豊富な若手の手駒を軸に考え直す選択があってもいいのではないだろうか。