J2第5節 愛媛-セレッソ大阪(0-1)

互いに今期リーグ負け無しで快走する愛媛とセレッソとの注目の試合。
序盤からボールポゼッションはセレッソが圧倒的に支配はするものの、愛媛はコンパクトなディフェンスとGK山本のスーパーセーブの連発でセレッソの得点を許さず、カウンターになれば必ず前線に最低4人は飛び込んでくる圧倒的な運動量で、時々ペースを落とそうとするセレッソの思惑を許さず、最後までセレッソに冷や汗をかかせる場面を作り続けるなど、これから46節も残っているリーグとは思えない、緊張感溢れる好試合だった。
セレッソは前回見たときよりかは若干選手間のコンビが向上していて、誰かがスペースへと動けばその空いたスペースに他の選手が動くといった流動性が生まれ、香川の得点もバイタルに空いたスペースにスッと入った香川にボールが渡ってからのドリブルから生まれたもので、愛媛は相当粘り強く対処していたものの、セレッソの個人技を防ぎきる事は困難だった。
が、まだビルドアップに関してはスムーズでなく、選手が自在に動くのはいいがボール運びはオートマティックにはなってないので、そこにいちいち判断の時間が入ってしまうために、愛媛の陣形を完全に崩してのチャンスとまではなかなか行けなかったところは今後の課題だろう。
しかし愛媛は本当に良く走る。カウンターを止められたと思ったら次の瞬間にはきちんと自陣に8人が戻っており、さらに中盤でボールをキープするセレッソの選手にもFWが絶え間なく後ろからチェックをかけるなど、全員が90分間一時もサボらずに走り続ける姿は驚くしかない。現在得点ランクトップに仲良く並ぶ、田中と内村の2トップは高さこそ無いがスピードとテクニック、運動量に長けており、これからもJ2の台風の目であり続けることは確実だろう。