サッカー日本代表岡田監督の決意

ヴォルフスブルクの試合は土曜日中に見ちゃったし、日曜はその土曜の夜にやっていたBS1の特番、「サッカー日本代表岡田監督の決意 ~アジア最終予選そしてW杯ベスト4へ~」を見ていました。
それで何か特に目新しいものがあったわけじゃないのですが、岡ちゃんの発言の中に、「ヨーロッパのサッカーを見ても新しいものは何も無い」「理屈を司る新皮質は、本能を司る旧皮質よりも20倍反応が鈍いので本能でサッカーをやらなきゃならない」(うろ覚えですが)という内容があったのにはやっぱりね、という感じでした(苦笑)。
自分の仕事に対してマンネリ化して刺激が無くなり、いったん現場を離れて違う世界の人と交流し、禅とか生命科学にかぶれて新しい事を見つけた気になるのはインテリな方に良くあるパターンですが(笑)、60台後半になっても毎日24時間サッカー漬けのオシムとは随分違うものだなと思わされますね。
個人的な意見では、サッカーの強化というものは新しい事など何も無く、より上手く・強く・速く・走る・つながるチームが勝つだけのものだと思ってます。したがって、監督の仕事とはまず足りない部分を補って優れている部分を伸ばす事であって、それには常に目標としている強さを持つチームの試合を見て、何がどう足りなくてどんな練習をすれば追いつくのかという物差しと処方箋を常に磨いておく必要があると思うんですよね。
日本じゃ自由とかクリエイティブとか、接近・展開だとかやたらと「自分達のサッカー」にこだわりたがる面がありますが、サッカーとはまず相手ありきのスポーツであって、ただ自分達だけを見ていたのでは全く意味が無いんですよね。
まあ、分析と言うと元某五輪代表監督のように、戦術と選手選びをこねくり回して何となく勝った気になってしまうパターンが多いのも日本の困ったところですが(笑)、監督こそが旧皮質で本能的に世界との差を感じて危機感を持ち続けられるようになって欲しいものですなあ。