ツール・ド・フランス2008第8・第9ステージ

第8ステージの平坦コースは、現在マイヨジョーヌのキルシェンを始めとして完璧なチームワークを見せているコロンビアが、きっちりと逃げを捉えて最後はカヴェンディッシュがスプリントを制して2勝目をマーク。
そしてピレネー山岳初日の第9ステージは、ペイルスルド・アスパンというお馴染みの1級山岳を2つ超える厳しいステージ。
とは言え、最後の1級山岳を越えてから26km下りきってのゴールというタイム差が付きにくいコースな上に、明日がオタカム頂上ゴールステージなので、それほど総合争いの中では大きな動きは無かったが、第6ステージで勝利を挙げたリッコがアスパン峠でアタックし、下りもダンシングで飛ばしに飛ばし最後まで見事に逃げ切った。
ここまでのカヴェンディッシュとリッコの活躍には凄いものがあるが、おそらくカヴェンディッシュはピレネーを越えきるまではもたないだろうし、リッコもかなりドーピングの要注意選手としてマークを受けていると聞く。今回もベルトランのEPO陽性が発覚し、クリーンなツールとはならなかったが、トップを独走していたラスムッセンがグレーな嫌疑でレースから追放された、去年のような盛り下がりだけは勘弁してもらいたいところ。
さて、今日はいよいよ超級トゥールマレーを超えて、さらに超級オタカム峠を登りきる頂上ゴールのステージで、間違いなく今大会の総合争いを大きく左右する戦いになる。第9ステージで落車したエヴァンスのダメージはどうなのか、バルベルデやクネゴの調子は上がっているのか、それとも新星が飛び出すのか、非常に楽しみだ。