ツール・ド・フランス2008第3ステージ

最初のタイムトライアル前の完全平坦ステージという事で、スプリンター同士の争いで鉄板だと誰もが思ったステージだったが、サッカーと同じで鉄板の厚みが厚いほどそれが引っくり返されてしまうもので(笑)、なんとスタートして2kmで逃げた集団が、残りの206kmを逃げ切るというビックリの結末となった。
その原因となったのは、ブルターニュ特有の強風。マイヨジョーヌのバルベルデ率いるケースデパーニュチームは、この2ステージで集団をコントロールする負担がのしかかっているので、ライバルにはなりそうにない選手に一度マイヨジョーヌを手放したいのが本音っぽくて、逃げの集団をあまり本気では追わず、スプリンターを擁するチームも肝心のスプリンターが強風で中切れを起こした後続集団に取り残されるなどで足並みが揃わず、結局追走のタイミングが遅れて逃げに追いつく事が出来なかった。
また総合争いでも、メンショフとリッコという優勝候補が中切れ集団に取り残されてしまい、ライバル達より38秒のビハインドを負ってしまうという波乱のステージとなった。
今日はいよいよ総合争いを大きく左右する個人タイムトライアルだが、距離自体はそれほど長くないので大きな差が付く事は無さそうだ。とは言え、強風がもし起こった場合は体重が重くてパワーのある選手が有利になるため、ロングスプリントを得意とするカンチェラーラなどの活躍が目立つ事になりそうだ。