EURO2008 グループC フランス-イタリア(0-2)

今日も本業多忙絶賛継続中なので簡単に。
試合の決定的な要因になったのは、もちろんアビダルのレッドカード&PK献上なのだが、両チームの根本的な差として、イタリアにはピルロという絶対的なゲームメイカーがいたのに対し、フランスにはそれが居なかった点が挙げられるだろう。
アビダル退場の場面を筆頭として、トニは必ずピルロに対してボールが渡りきる前に動き出しを始めており、フランスはトニに対するピルロからのピンポイントパスで何度もDFラインの裏を取られて決定的なピンチを作られてしまっていた。
逆にフランスは、確かにFWのアンリやベンゼマは1人である程度打開できる個人能力を持っていたが、彼らの間にコンビネーションと呼べるものが無い上に、マケレレとトゥラランはどちらかと言うと猟犬タイプで、ピルロのようにピッチを広く使ったパス展開が出来ず、結局攻撃が狭い範囲に偏る事になってしまった。
もちろん、試合開始早々に負傷で退いたリベリがいれば多少違った展開にはなったのだろうが、結果的にフランスのグループリーグ敗退は、ヴィエラの穴を埋めきる事が出来なかったという部分に尽きるのだろう。
イタリアは、1点を取ってからは「やっと俺たちの時間が来た」と言わんばかりに、嬉々としてフランスの攻撃を受け止めていたのが印象的だった(笑)。しかしスペイン戦では、イタリアの攻撃を完全につかさどっていたゲームメイカーのピルロが累積で出場停止なのだから笑っている場合ではない。
イタリアは好調スペインに対して、ピルロ不在という二重の逆境に打ち勝つ事が出来るのかどうか。逆に、まだ眠ったままのトニが覚醒するなどしてここを乗り切れば、ワールドカップに続いてユーロの制覇も現実的になって来るだろう。