欧州CL準決勝第2レグ マンチェスター・ユナイテッド-バルセロナ(1-0)

互いの強さがどうこうよりも、とにかくアレックス・ファーガソン監督の勝負師としての凄みを思い知らされた2試合だった。
バルサもマンUも第1レグとほぼ同じメンバーとフォーメーションだったのだが、この日のマンUはDFラインをぐっと押し上げてパク・テベス・ナニの2列目がバルサのDF陣と中盤に激しくプレスをかけ続け、バルサは前半35分頃までは全くパス回しを自由にさせてもらえず、14分にザンブロッタのミスパスからスコールズがこれぞ大黒柱と呼びたくなる見事なミドルシュートを突き刺してまんまと先制。
前半の終わりごろはさすがに息切れしてバルサのサイド攻撃の洗礼を浴びたが、それでもCB陣は堅牢なままで、後半は逆にしっかりと自陣に引いた守備でバルサの攻撃をがっちりと受け止め、1戦目同様に最後まで集中力を切らさずに準決勝を勝ちきった。
この2試合で見せたチーム全体に浸透しきった献身的な守備意識と運動量、特にこの試合でのMVPとも言えるテベスの攻守に渡る仕事振りは本当に見事で、Cロナウドも孤立無援状態であっても黙々と潰れ役をこなすなど、スター選手を全員ガットゥーゾにさせてしまうファーガソン監督の人心掌握術にはまったくもって感服するしかない。
バルサは2ラインで罠を貼るマンU守備陣の隙間でメッシがボールを受け、個人技でマンUのファーストアタックを抜けて前を向くシーンを何度も作ったのだが、エトォは本調子にはほど遠く、サイドを分厚くしたマンUの守りの前にSBが有効なクロスを上げる場面も少なく、単なるクロスは全てDFに跳ね返され、アンリのフリーでのヘッドはGKファンデルサールの正面と、この2試合で露呈した決定力不足が最後まで響いてしまった。ザンブロッタも、他の時間はCロナウドをほぼ押さえていたのに、スペイン流で下手につなごうとしたのがまずかったね。
また、プレミアの試合に慣れているアンリを後半15分まで投入せず、高さのあるグジョンセンを入れたのは後半のロスタイム直前になってからと、マンUとは正反対に自分達のスタイルに固執しすぎて自滅してしまったような印象。パスを回すまではいいが、PA付近でのアイデアや個人技がメッシ頼みというのも苦しい。改めて、ロナウジーニョの存在の大きさを感じさせられた準決勝だった。
相手はチェルシーに決まったようだが、両方とも守備に強さを見せているチームだけに、まずは互いに慎重な試合で入って、先制点が決まってから動きが出てくるような試合になりそうだ。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする