接近・展開・連続

最近、いきなり本業の仕事が忙しくなって、一応試合はロアッソ対ヴェルディのPSMとかローマ対レッジーナを見ていたりしますが、どうにも戦評をじっくり練る余裕がありません。
そんなこんなでもう東アジア選手権が始まろうとしてますが、タイ戦での岡田ジャパンについて興味深い分析が日刊から出てますね。
今までここでもちらちら書いてますが、代表に甲府のショートパス戦術を持ち込む事には疑問を持っています。
現代のサッカーで真に必要な事は、いかにしてPAの中でフリーな選手を作り、そこに正確なボールを供給するか(守備ではその真逆)という点にあり、個人の能力や戦術、パスワークは全てそのための手段でしかないと言っても過言ではありません。
人はボールより速く走れない以上、相手に大きく空いたスペースに速いパスを通させてしまうと一気に形勢は不利になるのは必然であり、縦方向はオフサイドという手段で守備側が能動的にコントロールする事は可能ですが、横はピッチの幅以下にスペースを狭める事は出来ません。
甲府式サッカーは、密集した中で必ず局面を打開する能力があれば別ですが、個人レベルで言えばタイにも劣る日本選手のキープ力を考えると、相手にスペースをみすみす与えてしまう非常にリスキーな戦術だと言わざるを得ません。
岡ちゃんはそこを運動量でカバーできると思っているかもしれませんが、ホームのタイや02年の韓国といった特殊なチームを除けば(笑)、どんなチームも後半には必ず疲れてくるわけで、そういう時に体力をキープしておいたほうがいいに決まってます。
頻繁に選手がオーバーラップするオシムサッカーもリスクはありますが、そこを動き出しの速さと判断でカバーする狙いがありますからね。しかも、ボールを縦に早く動かせば相手にスペースを使われる危険性も相対的に下がります。
まあタイ戦は1ボランチにした事で余計にごちゃつく展開が強調された面はありますからね。東アジア選手権でどういうサッカーに進化するのか注目です。