ACL準決勝第1レグ 城南一和-浦和(2-2)

アル・カマラを4-1で破った強い城南を相手のアウェイとあって、まずはきっちりと守りたい浦和だったが、いきなり10分に攻め上がった坪井のトラップミスからカウンターを食らって城南FWモッタに先制点を許す厳しい展開になってしまう。
その後も城南の攻守での切り替えの早さ、素早いプレスを何とかかいくぐってワシントンが決定的なシュートを放つものの枠を捉えられず、後半開始からも城南に攻め込まれてこれは浦和の幸運もここまでかと思われた後半の7分に、セカンドボールを拾ったポンテのクロスから田中達がフリーでヘッド、これが城南ゴール隅に決まって浦和がアウェイゴールで同点。
さらに城南がクロスからのこぼれ球を至近距離からバーに当ててくれたすぐ後に、クロスを胸で受けたワシントンが背後から倒されPK、これをポンテが確実に決めて2点目と、浦和は相変わらずの幸運と抜け目の無さを発揮。
しかしここからは城南が背水の陣で強力に攻めに出たのに対し、浦和はハードスケジュールの影響もあるのか足が止まり始め、相手のサイド攻撃を跳ね返したボールを拾われる展開が続き、とうとう36分にクロスのこぼれ球からのシュートを都築が弾いたところを押し込まれて同点に追いつかれる。
その後は浦和も永井を投入するものの試合の流れは変えられず、浦和が何とか城南の波状攻撃をしのいで第1レグを2-2のドローで終わらせた。
城南はさすがにベスト4に残るだけあって、豊富な運動量を生かしたプレスとSBが積極的に攻撃参加するサイドアタックは強力で、浦和はよく3-5-2のサイド1枚でよくしのいだなと思えるだけの力を持っていた。埼玉でのアウェイ戦でも、同じようなスタミナを発揮されれば浦和にとっても厳しい試合になるのは間違いない。
浦和は後半に同点にされたとは言え、アウェイゴールを2点奪ってのドローは悪くない結果。とは言え、決定的なシュートを外すなど明らかに本調子でないワシントンを最後まで引っ張った事や、失点シーンを始めとして度々不安定なプレイをやらかしていた坪井など、選手起用についてどこまで的確な判断が出来るのか、ドロー後の試合で気が抜けがちなメンタルを高いレベルで維持できるのか、オジェック監督の手腕が問われるところである。