J2第20節 C大阪-福岡(2-0)

ここ最近は連敗が続いていたりでどうにも調子が上がらない古豪(?)同士の対戦。セレッソには小松や香川、アビスパには高校生の鈴木が入ったフレッシュな顔ぶれが並ぶ。
前半は完全にセレッソのペース。前線から果敢にチェックをかけ、プレッシャーがかかったアビスパのパスミスを拾っては素早く攻撃につなげる戦術が機能し、いきなり6分にFKをゼ・カルロスが直接決めて先制点を挙げる。逆にアビスパは古賀と田中の4-2-3-1の両ウイングがサイドの高い位置に張り出しすぎ、中盤で数的不利になってまるで攻撃がつながらない。
後半になってアビスパは鈴木と古賀に代えて久永とアレックスを入れる。これで中盤でのゆっくりした組み立てからスペースが出来たサイドにアレックスや久永、田中が飛び出す形が機能し始め、セレッソの小松や苔口らの運動量が落ちた事で福岡が優勢となり、とうとう後半33分にPKをゲット。しかしリンコンのPKはセレッソGK吉田に腕一本で弾かれ、アビスパの運気はここまで。その直後にセレッソ前田にセットプレイからヘッドを許し、試合は2-0で終了。
セレッソはそれぞれが1対1の形でしかプレスに行けず、後半アビスパに落ち着いてボールを回されるととたんにボールが奪えなくなったように、まだまだ戦術的にこなれてない印象を受けたが、それでもたった1週間のキャンプで前半のような統一された動きが出来た事は、今後に明るい展望をもたらしたと言える。
福岡は後半まずまず良かっただけに、何で前半にああなってしまったのかが謎。それも、セレッソのクロスやラストパスの精度が低くて完全な決定機こそ少なかったが、守備を崩された回数は相当な数だった。戦術うんぬんよりも、メンタルをしっかり立て直す事が重要なのかもしれない。