アジアCLグループE 浦和-シドニー(0-0)

いよいよ泣いても笑っても最後の決戦。浦和は闘莉王が怪我でネネ・堀之内・坪井の3バックで左サイドに相馬、ワシントンの1トップの下に小野とポンテが並ぶ布陣。
試合は当然ながら勝たなければ決勝トーナメントに進出できないシドニーが、サイドへの長いボールを中心にフルパワーで攻めてくる。浦和も、最初こそシドニーの圧力を交わしてパスをつなぎ、相馬のクロスから小野がボレーで合わせた決定機を作りはしたが、その後は相手の素早いプレスの前にパスミスが多くなり、浦和にとっては辛抱の時間帯が続く。
30分頃からようやくシドニーの勢いが落ちて、浦和も徐々にポゼッションを保てるようになるのだが、シドニーの守備の戻りも早く、前線のスピードにいまいち欠ける浦和はミドルシュートの機会やセットプレイは得られても、なかなか決定的な場面を作り出すところまでは持ち込めない。ようやく41分にポンテのコントロールシュートが炸裂するが、ギリギリGKに弾かれボールは枠の外へ。
後半になってもシドニーのペースはあまり上がらず、これは浦和の試合になるかと思われたのだが、浦和もシドニーの選手に対して複数でチェックをする事が出来なくなり、フィジカルを生かしたボールキープから丁寧にパスをつないで来るシドニーに押し込まれ、ゴール前でのこぼれ球から何度もシュートを打たれるが、精度不足に助けられて失点にはならず。
シドニーは25分にFWのケイシーを入れて3トップにしたが、これが逆に、浦和は4バックにシフトした事でサイドの守備が安定し、シドニーの攻めが長いボール中心になったので跳ね返す事だけに集中できるようになり、徐々にペースがニュートラルに収束していく。
その後は37分にシドニーにPAすぐ外からのFK、ロスタイム寸前にはカウンターからワシントンがフリーでシュートを打つ場面があったが、どちらも得点にはつながらず、浦和が何とかスコアレスドローで決勝トーナメントへの進出を決めた。
この試合は結果こそ全てであり、守備の選手を中心に良く頑張ったという言葉に尽きるのだが、決勝トーナメントでの戦いを考えれば、特に前線のバックアップ不足と川崎に比べるとあまりにしょぼい(笑)カウンター能力を何とかしないと。その両方を解決するのは田中達の復帰という事になるのだろうが、怪我明けの選手に頼らないといけないようでは・・・
ま、何はともあれ2チーム共に決勝トーナメントに進んだのはめでたいの一言。組み合わせ抽選会が楽しみだ。