アジアCLグループE 上海申花-浦和(0-0)

上海申花は現在ダントツの最下位とは言え、中国アウェイだけに浦和にとっては気の抜けない試合。
浦和のフォーメーションは永井が怪我のために、堀之内がCBに入って坪井が右SB、小野と山田が両SHになった4-4-2の形だったが、試合が始まってみるとこれが全く機能しない。
試合開始直後以外は、前の試合と同様に5バックで引いた上海にサイドのスペースを完全に消されてしまってSBが上がる場面が無く、特に山田と坪井の右サイドは完全に機能不全を起こし、コンディションの悪いワシントンはスピードのある上海のDFを振り切れず、浦和はボールは支配すれども得点につながりそうな場面を全く作り出せない。ただ、闘莉王だけはいつも以上に攻めあがっていたが(笑)。
審判が当然のように上海有利な笛を吹いているのもあってか、さらに浦和はどんどんリズムが悪くなって中盤でのパスミスを増え、何度もカウンターを食らいそうになるのだが上海の攻めの稚拙さに助けられて失点にはならず、何とか前半をしのぎ切る。
後半開始直後にセットプレイから阿部のバーに当たるヘディングがあったものの、それでもやはり浦和の攻撃のリズムは変わらず、15分に小野を下げて平川を入れ、3バックにフォーメーションを変更する。
これでようやくサイドが活性化し、やっと浦和のペースになるかと思われた後半30分、直前に相手を引っ張ってイエローをもらっていた山田がなんとスローインで遅延行為を取られてしまい、突然中国アウェイの洗礼が炸裂してしまう。
しかし逆にこれで浦和は気が引き締まったのか、その後はプレイ選択に間違いの無い落ち着いた試合運びを見せ、カウンターから長谷部がフリーでヘディングする場面まで作ったが、惜しくも得点にならずに試合はドローのままで終了。
まあ浦和としては、ハードスケジュールでコンディションが落ちているところに加えて永井の欠場と山田の退場というアクシデントがあった割には、最低限の結果を出せてほっとしたところだろう。ただ、シドニーがホームで予想通りペルシク・ケディリに勝って勝ち点1差の位置にいるだけに、そのシドニーが苦杯を喫したインドネシア・アウェイでも星を落とせない厳しい戦いが続く。何とかチーム状態が上向きになってくれればいいのだが。