スコットランド・プレミアリーグ第27節 セルティック-ハイバーニアン(1-0)

ミラン戦が近づいて来たせいもあるのか、この試合は珍しくセルティックが良い滑り出しを見せ、欠場のフェネホール・オフ・ヘッセリンクの代わりに久々にスタメン出場のミラーがサイドに流れて起点を作り、ソリッドな守備を誇るハイバーニアンに対して一歩も引かない戦いを見せる。
が、それも長く続かず、ハイバーニアンが守備を修正してセルティックFWを封じ込め始めると、とたんにセルティックはボールの預けどころに迷う羽目になり、横パスやバックパス、苦し紛れのパスをさらわれては、ハイバーニアンの強くて早いパス回しに守備が後手に回って押し込まれてしまう。
しかし、後半になると何故かいきなりハイバーニアンのペースが落ち始め、55分にはマクギーディのクロスにビーティーが頭で合わせてようやくリーグ初得点。後は、ミラーに代えてトップ下にグラベセンを入れて中盤を固めるといった、珍しく堅い采配を見せてセルティックが何とか逃げ切った。
セルティックも、ハーツのようなプレス馬鹿に対しては、個人の出足やスピリッツで対抗するだけの力はあるのだが、この日のハイバーニアンのように早いパスとキープ力を持った相手には、プレスの連動性が足りないために後手後手の対応になってしまう弱点を露呈してしまったと言える。その点ではミランがハイバーニアンよりも一回りも二回りも上手だけに、このままではかなり厳しい戦いにならざるを得ないのは確かだろう。
中村については、フェネホール・オフ・ヘッセリンクのようなボールの預けどころが無く、ハーツから加入したハートリーが変に上がりまくっていたために、パス出しや自分が上がるタイミングに苦慮していたようだった。その分、この試合では守備で頑張ってはいたが、ちょっと寂しい内容ではあった。