千葉の阿部選手の浦和移籍に思う

阿部選手の浦和への移籍が決まりましたね。
祖母井GMやオシムが抜けたJEFが以前とは変わってしまったとか、浦和がますますビッグクラブ化しているからだとか、理由はいろいろあるでしょうし、阿部選手がJEFに対して本当はどう考えていたのかについて窺い知れるわけではないので、具体的な理由について理屈を述べるつもりはありませんが、Jリーグにおいてもクラブの総合的な力量が評価される時代になりつつあるのは確かでしょうね。
日本リーグやJリーグの初期であれば、看板選手の移籍というものがほとんど無かったし、監督もプロとしての研鑚を積んだ人がいなかったために、クラブの成績=選手の出来や良し悪しになっていたのが、Jにベンゲルを筆頭とする欧州や南米のプロコーチがやって来て、監督の差によって大きく成績が変わる時代になり、そして今ではS級ライセンス制度や海外リーグを常時見られる環境によって、高木監督や長谷川監督のように、新人であっても戦術をしっかり構築出来るだけの力量を日本人監督が身に付けるようになって来ているわけです。
つまり、これからはユースの強化や練習環境の整備、選手の効果的な補強、監督の評価と招聘のタイミングといった、フロントの力量の部分が問われるようになって来るし、しかもそういう部分は監督交代のように一朝一夕には変わらないわけで、その意味でも力のあるところはますます力をつけ、力の無いところは降格などによってますます窮地に陥るという厳しい時代になって来そうです。