J1第21節 大分-浦和(2-1)

浦和にとっては実にもったいない敗戦となってしまった。
とにかく前半の浦和の出来はお話にならず、代表組が多い影響もあるのか、DFラインの押し上げが全く足らずに前線と中盤が乖離し、プレスのかけどころもバラバラなので大分のコレクティブなカウンターを防ぐ事が出来ず、逆にボールを奪った場面では選手個々の動き出しが遅くて遅攻になってしまうかFWの裏への飛び出しでしか形が作れず、非常にコンパクトに守る大分のDFラインの前に完全に攻撃を封じられてしまっていた。
後半になると、浦和は長谷部を小野の位置にまで上げて大分のボールの出所にプレッシャーをかけ、ワシントンを警戒して中に絞り気味になる大分の3バックのサイドのスペースに選手をどんどんと上げていき、大分の守備陣を狭いスペースに窒息させる事に成功した。が、後半最初の猛攻で得点が取れず、14分に一発のカウンターから高橋に見事なシュートを決められてしまったのが浦和にとっての不運だった。それでも、その後に大分DFからプレゼントボールをもらったワシントンが得点を決めていればまだ分からなかったのだが、あまりにも1点を返す時間が遅すぎた。
この試合で光ったのは、やはり代表にも選ばれた大分の西川と梅崎。西川は果敢な飛び出しで何度も浦和のシュートチャンスを防ぎ、梅崎はスピードとテクニックで非凡な才能を見せつけた。ただ、松橋と高松のFW陣については、代表に選ばれても不思議は無いものの、田中や巻あたりを確実に凌駕する部分もあまり無かったのは事実で、とにかく今の代表FW陣に最も欠けている、ハイレベルな得点力をもっと発揮して欲しいところだ。