ドイツW杯準決勝 ドイツ-イタリア(0-2)

90分の試合だけで見れば、この試合はドイツのものであった。
戦前の予想通り、どちらも守備に重点を置いた根気勝負のような試合展開が続いたのだが、ドイツが4-4-2のコンパクトな3ラインを決して崩さずに、イタリアのカウンターをラインコントロールとトッティへのケールの厳しいマーキングで序盤以降は完全に封じ込めてしまったのに対し、イタリアはただでさえ低いDFラインの上にカンナバーロがあまり動けなくてバイタルエリアが開いてしまい、ドイツに攻め込まれる場面を多く作ってしまっていた。
ただ、ドイツもゾーンバランスを崩さず慎重にグラウンダーのパスをつなげての仕掛けが多かっただけに、最後はしっかりとシュートコースを消すイタリアの狡猾な守備の前に決定機一歩手前までは行けても決定機にはなかなか至らず、バラックも疲労で調子を落としているのかプレイに切れが無くてドイツの攻撃にアクセントがつけられなかったのも、イタリアに最後まで守りきられた原因だったように思う。
しかし延長に入ると、いきなりドイツの運動量ががたりと落ちてしまい、右サイドにイアキンタを投入したイタリアが活性化して2度のポストとバーに当たるシュートを放ったのだが決められず、イタリアもペースが落ちて完全にカウンターの応酬となり、同じくドイツもポドルスキーが2度の決定機に決められずにこれはPKかと思われた118分に、CKのこぼれ球からグロッソがポストぎりぎりを巻いて入る見事なゴールを決め、直後のカウンターからデルピエロが得意の左45度から決めて、劇的な幕切れでイタリアがホームのドイツを下すことになった。
ドイツとイタリアの運命を分けたのは、最後の最後での集中力の差という事になってしまったわけだが、ドイツはここまで本当に良く健闘、成長したと思う。もちろん観客の後押しもあったのだろうが、成熟した守備組織はもちろん、選手1人1人の献身的な運動量と1対1での体を張った頑張りが素晴らしかった。大会前にドイツと引き分けを演じた某国とは正反対の方向に進化した大会だったと言えよう(笑)。
イタリアは復調が期待されたトニとトッティが期待を裏切る出来でありながら、ブッフォンを中心とした守備の頑張りとグロッソやペッロッタといった地味な?選手の活躍で開催国に勝てた事は非常にラッキーかつ大きな勝利だったと言える。ネスタの復帰はまだはっきりとしていないし、カンナバーロの体調が不安ではあるが、決勝の相手にフランスが来るにしてもポルトガルが来るにしても、守備面では互角以上の戦いが出来るだけの力があるのは間違いない。あとは攻撃陣の奮起のみだ。

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