ドイツW杯ベスト16 アルゼンチン-メキシコ(2-1)

セルビア・モンテネグロ相手に6点を叩き込んで死のグループを首位で通過したアルゼンチンと、2位通過のメキシコと言うこの組み合わせは、どう考えてもアルゼンチン有利は堅い予想ではあったのだが、こと試合内容だけで言えばメキシコが勝つべき試合だったと言える。
ボルヘッティが怪我から戻ったのでフォンセカを2列目に下げた3-6-1のような形にしたメキシコのサイドからの執拗な攻撃に前に、アルゼンチンの守備は最初から引き気味になってしまい、すぐに同点に追いついたとはいえセットプレイで先制されるなど、サイド攻撃とボルヘッティの高さにかなりナーバスになっている様子が伺えた。
アルゼンチンは攻撃でも、リケルメ・クレスポ・サビオラのトライアングルが前半の最初だけで輝きを失ってしまい、アジリティという面ではアルゼンチンをもしのぐメキシコの素早い寄せの前に、パス回しは出来ているんだけども最後の部分でスペースや守備の穴を作り出せず、高さと言う武器も無いのでかなりの手詰まり感に満ちてしまっていた。
まあ結局試合は、何度も惜しいチャンスを作ったメキシコが決められず、延長に入って唐突にマキシ・ロドリゲスのスーパーゴールが決まってアルゼンチンが勝ち抜いたのだが、日本を見ても分かるとおり、パスワークのチームというのはキーになる選手が一人でも不調に陥ると全体が機能しなくなってしまうものなので、アルゼンチンにとってはこの試合のような状況をいかに今後は作らないようにするかが課題になって来そうだ。
メキシコは本当に惜しかった。つなぎもうまいし運動量もあるし、高さ不足もボルヘッティが補っていたので、実に穴の少ないチームだった。残念ながら運が味方してくれなかったが、本当に良いチームだった。日本もこんなチームを目指していたはずなんだけどなあ・・・