ドイツW杯グループD ポルトガル-メキシコ(2-1)

グループリーグ突破が決まっていて、しかも1位抜けにこだわる必要が無いポルトガルは先発から5人のレギュラーを落としたのに対し、メキシコはポルトガルに負けてアンゴラがイランに大勝すると危ないという立場の違いが、皮肉にも結果を左右してしまった試合となった。
試合は当然ながらメキシコが攻めに出てポルトガルを圧倒する勢いで始まったものの、メキシコはカウンターからあっさり失点、そしてマルケスの不用意なハンドで2点目と、ボルヘッティがいないので長いパスがなかなか使えず、同じパスサッカーを駆使するポルトガルにあせって一本調子で攻めてしまった反動を受けてしまった。
そこからは2点を取ったからもういいかと思ったのか、ポルトガルはひたすらパスを回すだけの省エネサッカーになり、そこを本格的にエンジンがかかったメキシコが攻め立て始め、30分にセットプレイからフォンセカのヘッド、後半早々にはPKをもらって波に乗るかと思われたのだがまさかのPK失敗、そして16分にはペレスが微妙な判定で2枚目のイエローで退場と、メキシコにとっては本当に不運な展開となってしまったが、アンゴラがイランと引き分けたために何とか無事グループリーグ突破となった。
それにしても、数的不利になっても個人の運動量を上げてポルトガルを攻めつづけたメキシコのサッカーは本当に立派だった。ボルヘッティがおらずに高さで全く勝負が出来ない中、1対1での安定度とミスの少ないパス回し、献身的なフリーランはまさに日本のお手本である。4年前の時点では、最低でもここを日本は目指すはずだったんだけどなあ・・・せめてブラジル戦はそんな試合になって欲しいところだが。