フランス・リーグアン第31節 ルマン-ナント(0-0)

実際には100km以上は離れているらしいがロワールダービーと称される試合、ルマンは1トップにグラフィチ、2列目に松井、ロマリッチ、ファンショーヌを並べるメンバーで臨んだ。
試合は序盤こそナントが積極的な姿勢を見せたものの、徐々にルマンが中盤での主導権を握り始めはしたのだが、スペースを埋めるナントに対してルマンはサイドまでボールを運びはするものの、そこからクロスを上げてもセンターに高さで強さを見せられる選手がおらず、グラフィチもポストプレイが得意では無いので中で崩してサイドがフリー、という場面をなかなか作れないために決定的なチャンスまでには至らない。
後半になってルマンがファンショーヌに代えてバングラ、グラフィチに代えてフォレを投入すると、ポストをフォレがやって松井が衛星的に動き回ってボールにからみ、ロマリッチやバングラがフォローするという攻撃の役割がはっきりし始め、何度も決定的なチャンスを作り出しはしたのだが、これがことごとく相手GKランドローの美技にセーブされてしまい、結局ルマンは欧州戦を狙う上で痛すぎるドローに終わってしまった。
松井は前半こそ相手の固い守備になかなかフリーにさせてもらえずボールキープにも苦労していた様子だったが、後半になるとスペースが出来た事もあって多くのボールにからみ、ルマンのチャンスを作り出す原動力となっていた。この試合では運動量的にも最後まで落ちることなく、大久保のようにファールをもらおうとする姿勢も少なくて(苦笑)、フィジカルの充実とともに着実な成長が感じられるのは嬉しい限りである。次の課題は安易なボールロストをしない事と、シュートの正確性というところか。