キリンチャレンジカップ 日本-フィンランド(2-0)

まあぶっちゃけ、今度はフィンランドのレベルの低さが予想外となってしまった試合だった。あまりに一方的な試合展開だったので採点のほうは省略。
フィンランドは4-4-2で後ろの2ラインをコンパクトにしてサイドのスペースを埋めて守る意識だけは徹底されていたが、2列目や3列目の飛び出しに関してはノーマークで、カウンターもひたすら精度の低いロングボールを前に出してみるだけで、攻撃の形というものは全く見ることが出来なかった。
おかげで日本はほとんど攻撃練習のような形になってしまったが、序盤こそ相手の固さに苦しんだものの、日本はテンポの良いサイドチェンジからWBへとうまくボールを回すことが出来、得点こそ小笠原のバクチロングシュート以外は1点に終わってしまったが、ボールの運び方自体はいい形が出来ていたように思う。
その主な要因となったのが、日本の選手1人1人の守備での粘りで、ボールを相手に奪われてもすぐ攻守を切り替えてチェイスする姿勢が徹底されており、逆にフィンランドからボールを奪い返した時には自然と前にスペースがある状態になっているおかげで、相手の裏へ裏へとパスをつなぐ事が出来た点が挙げられる。
これは、組織的な守備を持たない日本のようなチームにとっては非常に大事なことで、今日は2軍フィンランドが相手だったので90分間「攻める守備」の意識が続いたのだが、アメリカやブラジルなどの明らかにストロングポイントを持ったチームに対してひたすら個人が粘る守備を遣り通すことが出来るかどうかが、本大会でも重要になって来るように思う。
出来れば、このチーム状態でこのピッチで、アメリカ代表と再試合をして欲しいとつくづく思った試合だった。