オランダ・エールディビジ第22節 フローニンゲン-ヘラクレス(0-0)

相手がリーグ5位のフローニンゲンとのアウェイ戦とあって、フェイエとの試合同様(と言ってもフェイエの時には私は気づいていなかったのだが)3-6-1のマンマークディフェンスを強いたヘラクレスが、まるでイタリアのプロビンチアのようにフローニンゲンの激しいプレスと出足の鋭い攻守の切り替えに粘り強く耐え忍び、オランダではどうかは分からないが、イタリア的にはまんまと狙いどおりの勝ち点1をゲットした試合となった。
とは言えそこはオランダリーグ下位、誉められたのは前半までで、後半になってからは特にサイドの運動量ががたりと落ちて何度もサイドからピンチを招き、相手の決定力不足に助けられた面が多かったのは反省点だろう。また、相変わらずスライテルは運動量だけでクロスが上げられず、ここに来てヌルメラも切れが無くなってウイングからの攻め手が少なくなっているのも気にかかるところだ。
そんな中で、平山はあまりサイドに逃げることなく確実にポストプレイや前線からのプレスをこなし、やっと1トップのFWらしい働きが出来るようになって来たのは嬉しい事だ。ただ、ハンドとファールでクロスからの2度のゴールを取り消された場面は無理にファールを犯さなくても良かった状況だったし、1対1で勝った後に前を向いて勝負が出来た事も何度かあったが、ドリブルを簡単に潰されてしまったところは少しいただけなかった。まあ、得点こそ無かったもののチームの戦術としての働きとしてはベストの試合であったのは確かで、この働きが今後も出来るようなら上位クラブに移籍しても大丈夫なはずだ。