スコッチ・プレミアリーグ第21節 ハーツ-セルティック(3-2)

現在リーグ2位のハーツとのアウェイ戦という事で、厳しい戦いが予想されたとは言え、10分までにオウンゴールとセットプレイで2点を失うとは、セルティックのストラカン監督もさすがに想像はしていなかったであろう。
その後も、中村を中心としてセルティックは良いパスワークを見せるのだが、忠実に守備タスクを怠らないハーツの壁をなかなか破れず、逆にセルティックは下位チームとは全く違うハーツの個人技にカウンターからピンチを何度も作ってしまうなど、完全に負け試合の流れで前半まで終了してしまった。さらには後半開始早々にセルティックの攻守の要であるペトロフがハムストリングを痛めて交代と、ますますセルティックに対する流れは悪くなるばかり。
ところが、後半11分にペトロフと交代で入ったピアソンが一発の長いパスからのクロスに飛び込んで得点を決めるのだからサッカーは分からない。試合はここから一気にヒートアップし、互いにオープンな攻め合いという展開を繰り広げたのだがチャンスにどちらも決められずに時間は経過していく。そして流れが大きく変わったのは後半31分で、ハーツのDFフィッサスが一発レッドで退場してしまい、ハーツは完全に引いて守りきる体制を構築してしまう。
これを覆したのが中村の左足(マスコミ風)で、41分に右サイドからのFKをマクナマスがどんぴしゃヘッドで同点に追いつき、ロスタイムにはまたも中村のFKからこぼれ球をマクナマスが流し込んでセルティックが逆転してしまう。あとはハーツの逆襲を守りきってセルティックが非常に価値のある勝利を手にした。
今日の中村はマスコミ判定で言うと2アシスト、事実上は1アシストという結果ではあったが、パスワークの中継点として機能しただけでなく終始長い距離を良く走ってカウンターの起点になったりと、セルティックの攻撃を牽引するリーダーとなっていた。もちろん得点という結果があればなお良かったが、それは贅沢を言いすぎってところだろう。まずは優勝という結果を出してCLでの活躍につなげて欲しいところだ。