ドイツW杯プレイオフ トルコ-スイス(4-2)

スイスがホームで2点をリードして迎えたトルコでの試合。
トルコは是が非でも先制点を取りたかったところだが、なんと試合開始24秒でアルパイがPA内で不用意なハンドを犯し、スイスに先制点を奪われてしまう。いきなりトルコはアウェイゴールによりこの時点で4点を取らなければ勝てないハンデを背負ってしまった。
これ以降、スイスは3点のリードを持った事になったせいで守りの意識が強くなったのか、これ以降はどん引き状態になってしまい、トルコが圧倒的にボールを支配する展開となる。そしてトルコがどこぞの代表とは違って前線の高さと個人技を生かし、セットプレイとアーリークロスからトゥンジャイがヘディングで2点を取って、一気にスタジアムはヒートアップする。
ここでスイスは守ってはダメだと思ったのか高い位置からチェックを仕掛けるようになり、徐々に拮抗した展開となって試合は膠着状態に。が、トルコにまだ勢いがあるのか、後半6分にスイスDFがPA内でのトルコ選手の切り返しに足を引っ掛けてしまってPK。これでとうとうトルコがW杯にあと1点まで迫った事に。
しかし、トルコもハイペースがたたったのかここで中盤のペースがぐっと落ちてしまい、ハカン・シュクル目掛けてのハイボールからセカンドボールを拾う形でひたすら攻めるのみになり、逆にトルコはプレスの無い中をパスをつなぐ形で互いに攻めあう展開に。これで互いに決定的なチャンスが訪れるものの決められず、徐々にトルコに焦りの色が見え始める。
そして後半39分、スイスのカウンターからのボール処理をトルコがミス、これを拾ったスイスが最後はシュトレラーがGKを交わして流し込み、トルコに引導を渡すゴールを決めてしまう。あとはトゥンジャイの3点目となる得点を決めたところでトルコが力尽き、スイスが殊勲のW杯切符を手にした。
トルコとしては圧倒的に攻めて得点を取りながら、DFのつまらないミスでアウェイゴールを積み重ねられたのは痛恨の極みだった。とは言え、トルコの国全体を上げた妨害に屈せず、2失点目からがらっとチームを立て直したスイスの精神力と組織力は見事だった。正直、どちらも出場させてあげたいほど素晴らしい試合だったが、日本の現状を考えるとアジアが4つも出場枠を取ってトルコにすまないと思うばかりである(笑)。