今日の戯言

いよいよホンジュラス戦も明日に迫ってきました。この時期の欧州組の召集についてはここでも散々悪態をついてきましたが、いざ試合が迫ってくると、海外組がどんな試合内容を見せてくれるのか楽しみになって来るのだから、協会の策略にまんまとはまっているようでちょっとシャクですね(笑)。
そのホンジュラス戦に向けてのベガルタユースとの練習試合を見る限り、注目の中盤は2列目に中村と中田、ボランチに中田コと稲本を配する4-4-2という形が濃厚のようですね。ここで注目したいのは、中田が度々ボランチの位置に下がって中村やボランチのどちらかと縦の関係を作っていた事です。つまり、4-4-2ではありながらも中盤を流動的する事で、コンフェデでの中田がボランチからクサビのパスで攻撃を作っていた効果も考えているのでしょう。
コンフェデのメキシコ戦やブラジル戦で、中田がボランチの位置から攻撃参加しすぎたために守備に破綻をきたす事が多かった事を考えれば、あえてボランチを2枚おいてリスクを減らしつつ攻撃の組み立て能力も落とさないというこの手法は、一見すると一石二鳥のようにも思えるのですが、実はこの考えは2002年のW杯で日本が実現するはずだった構想なんですよね。
その時の日本は、3月の欧州遠征でポーランドを2-0で一蹴したわけですが、当時ボランチにコンバートされて守備能力を高めていた小野と中田が積極的にプレスに参加することで、攻撃に転じた時にジェフのような後ろから飛び出す動きにつながり、実に見事な試合を見せて「これはW杯でも結構期待できるんじゃないか」と思わせたものでした。しかし、結局それが実現する事はありませんでした。
その大きな違いとなったのは、ひとえに「中盤のコンパクトネス」でした。ベルギー戦以降にリスクを減らしてDFラインの位置を下げたために中田が守備に参加する事が出来なくなり、ボランチのフォローも無く孤立してはやっとのボールキープから無理なパスを貧弱な前線に通すか、守備が揃った中にクロスを放り込むだけの攻撃になってしまいました。
今の日本はリスクに関してはDFラインのみの対応で負っているところがあるので(苦笑)、攻撃が2002年ほど沈滞する事は無いでしょうが、中盤の空いたスペースをDFがうまく上がってフォアチェックを心がけないと、失点の心配はベルギー戦どころの話ではなくなってしまいます。いつもは試合中に中田が指示を出しまくって何とか形にしている日本の守備ですが、たまには試合開始からビシッと締まっていて欲しいものですなあ。ってかその前に台風が心配か・・・
ところで、昨日はウズベキスタンとバーレーンのプレイオフを見たかったと書いたのですが、それが本当に実現するとは思いませんでした・・・しかし「審判のレベルは低くない」とチェアマンが語った直後だけに、いやはやなんとも間の悪い事で(苦笑)。