今日のツールドフランス

第5ステージは、今年のツールが始まってからの展開のカーボンコピーのように、フレチャが単独で逃げてカールストロム、ボドロギ、コメッソの追走集団がメイン集団に差を付けるものの、ロットやコフィディス、フランセーズ・デジューといったスプリンターを抱えるチームが追走してゴール前10km地点でつかまり、最後は平地ステージ2連勝のボーネンがスプリントをかけるものの、今度はマキュワンがぎりぎりボーネンを交わして昨年のマイヨヴェール、つまりスプリント賞ウィナーとして意地を見せました。
やはり、まだ純粋なスプリント能力だけで言えばボーネンよりマキュワンが上回っているのは確かで、ボーネンのスプリントのタイミングが早かったのとマキュワンがボーネンをマークしてきっちりと番手に付いていたので、ボーネンとしてもどうしようもありませんでした。今年はクックやハスフォフト、オグレディ、ナゾンといった他のスプリンターがあまり目立ってませんが、ペタッキやザベルの欠場で今年はチャンスがやって来ているだけに、奮起を期待したものです。
そして第6ステージですが、まずは中継を見ていて現地レポーターの岩佐千穂さんが普通に「クックはキ○ガイ」発言をしてしまって引きました。スタジオも一瞬凍りついてましたし、いやとにかく生放送万歳(笑)。
それはともかくレースのほうは、クローン、キルシプー、マンジャン、ゲローザ、オージュといったなかなか強力なメンバーが逃げ、集団もマイヨジョーヌのランス率いるディスカバリーチャンネルもそれほど積極的に動く意志が無く、差は徐々に詰まってはいたものの静かな展開が続いて、これは逃げが決まるかなと思ったのですが、5人の中からゴール地点のナンシーが地元のマンジャンが逃げて集団からチォーニが抜けた事で集団が活性化し、結局はぎりぎりで集団に捕まる事になってしまいました。
しかし残り1kmのカーブでマンジャンが曲がりきれずに落車したところに集団の選手が次々に巻き込まれ、たまたま飛び出していたベルヌッチが勝利を飾り、同じようにダッシュしていたヴィノクロフが2番目にゴールするやや波乱の結末になってしまいました。これで、結果的にヴィノクロフがランスに対してタイム差+ボーナスタイムで53秒差まで詰めた事になり、少し今後の展開の楽しみが増えたように思います。
これで明日の平坦のステージが終わればいよいよ山岳ステージが始まるわけで、今日少し起きた波乱がどう今後に影響するのかが楽しみであります。