イタリア セリエA第18節 パルマ-ボローニャ(0-0)

言わずと知れた中田ダービーの一戦。ボローニャはシニョーリが怪我で離脱、ロカテッリが入ってコルッチが1ボランチの4-1-4-1という布陣。パルマはジラルディーノの1トップにブレシアーノ、モルフェオ、マルキオンニが前線を組むいつもの4-2-3-1.。
試合はどちらかと言うとボローニャがボールキープ率で優勢ながら、両チームとも高い位置からのプレスが効いて中盤で潰しあう展開。ボローニャは、中田のスルーパスからネルボがGKと1対1になったり、中田の溜めからのフィードをターレが折り返すものの中に入ったネルボへタイミングが合わなかったりとボローニャの方がチャンスを作るものの決められない。
25分過ぎからは、1トップのターレへの守備をパルマが修正してボローニャの組み立てがあまり機能しなくなり、逆に中田とロカテッリが上がる事が多いためにコルッチの両サイドに出来たスペースを、カウンターからパルマのボランチが拾ってそこから決定的なチャンスを作るものの、ボローニャDFの集中力が高くて間一髪のところで防ぐような場面が続く。そのまま前半は一進一退の様相を見せながら終了。
後半開始からはグーリーを投入したボローニャのペースで試合は進むのだが、中田が上がり目で位置しようとするためにボローニャはあまり大きな展開が出来ず、ボールを支配しても中田は右往左往するだけでまったりとしたボール回ししか出来ずに決定的チャンスは作れない。
20分過ぎからは引き分けを意識したボローニャが引き気味になり、両チームともロングボールを多用した単調な試合に。当然パルマが押し始めはするものの、ジラルディーノの1トップでは高さが足りずに決定的なチャンスはブレシアーノの1本だけ、しかしそれもボローニャGKパリウカが止めて決められず、あとは互いにチャンスらしいチャンスも無くスコアレスドローで試合終了。
ボローニャは上位のパルマ相手に勝ち点1を取れたのだから良しとすべきなのかもしれないが、中田が2列目に上がってしまうとボールの展開力がとたんに落ちてしまって効果的な攻めが出来なくなるのは明らかで、しかも左右にロカテッリと中田がいち早くスペースに入ってしまったり、中田とロカテッリが重なってしまう場面があるなど役割にも混乱が見られ、SBも全く上がれないので窮屈な攻めに終始してしまったといえる。ボローニャの選手の質を考えると、ここはロカテッリをはっきりトップ下にした方がいいように思う。
その辺を後半にマッツォーネが修正しなかったのはかなり疑問だが、もし中田が前に上がる事を主張しているせいなのだとしたら、ボローニャのためにも中田にはレジスタとして専念してもらうように指示すべきではないだろうか。