天皇杯 準々決勝 鹿島-横浜Fマリノス(4-1)

鹿島は深井、横浜は坂田と若手チビッコFW同士の対決が注目される試合。
今までの調子とチームスタイルから、横浜が攻めて鹿島が守る展開で始まるのかなと思ったら、序盤から鹿島は積極的なプレスをかけ、そこからの流れで盛んなポジションチェンジと、人とパスが良く回るサッカーを展開する。これで横浜は守備が混乱してマークがおかしくなり、5分に右サイドからの小笠原のクロスを本山(!)にヘッドで決められてしまう。
横浜は攻撃でも右サイドの佐藤由が全くボールに触れず、攻め手がドゥトラの上がりのみでそれも内田にマークされていつもの速い攻撃がほとんど見られない。ようやく15分ごろになって久保のスペースへの飛び出しから中盤がフォローする攻撃でチャンスが出来るようになるが、鹿島の粘り強い守備にゴールを割る事が出来ない。
逆に26分にドゥトラのサイドチェンジミスからカウンターを食らい、最後は左サイドを上がった青木が小笠原のワンタッチパスを受けて切り返して2点目を決める。そのすぐ後にも右サイドをオーバーラップした内田がフリーでクロス、これまた逆サイドにフリーでいた小笠原がヘッドで3点目と畳み掛けられてしまう。
横浜は3バックにして後半から上野、さらには清水を投入して前がかりに攻めるが、鹿島もきっちりとスペースを埋めて横浜の攻撃を受け止める。横浜は何とか25分に右サイドからのドゥトラのFKで1点を返すものの、そのすぐ後に小笠原のFKを久保が頭でクリアしようとするも、コースが変わってゴールに吸い込まれてしまうと言う不運。あとは鹿島が余裕で守りきって準決勝進出を決めた。
横浜は佐藤由がダメ、ドゥトラも内田に封じられ、久保にも今ひとつキレが無く、坂田も周りと合ってないなど明らかにチーム状態が下降していたので負けは仕方ないところか。逆に鹿島は効率よい得点で横浜の勢いをうまく奪い、久保とドゥトラを封じるゲームプランがうまくはまったのはあるが、何より今年無冠だったチームを優勝させて秋田を送り出したいというモチベーションが高かったのだろう。中田コが抜けてからしっくり来てなかった中盤がうまく機能し始めた事もあって、一気に天皇杯の本命に出てきたと言えそうだ。