オランダ エールディビジ第16節 RKC-フェイエノールト(0-0)

前節トゥエンテに苦敗を喫したフェイエノールトは、CBファンボンデレンがベンチでボランチが小野とパルド、あとは通常どおりの布陣。RKCにはなんと元浦和のペトロビッチがいて、思わぬところでのレッズダービーとなった。
しかしフェイエのゲーム運びは全く通常どおりではなく、ディフェンスラインのバランスが非常に悪くて右SBのスノイエルが中に入ってしまって右サイドががら空きになり、そこのスペースを散々突かれて無数の決定機を作られてしまう。中盤でも誰が誰をマークしに行くかの約束事が出来ておらず、小野にしてもただスペースを埋めるのが精一杯で、相手にどんどんパスを回され、出来たギャップからピンチを作ると言うどうしようもない展開。
攻撃でも、味方がボールを持った時の周りの動き出しが悪く、1トップのカイトも孤立してしまって、ボールホルダーがパスコースを探して足元でこねている間に集散の早い相手にボールをかっさらわれてカウンターという場面が非常に目立つ。しかし、相手の決定力も無くて3点は入っておかしくなかったがフェイエGKローデヴァイクスの奮闘もあって何とか前半は無失点に。
後半も展開は変わらず、フェイエのSBの裏のスペースを簡単に使われては相手にチャンスを作られる場面が目立つ。フェイエの攻撃はカウンターの場面でようやく機能するぐらいで、全くペースを握り返す事が出来ない。ようやく40分過ぎになってチャンスを作れるようにはなるのだが、相手にも同じだけチャンスを与える形のまま試合終了。フェイエはよく負けなくて済んだなと言う試合だった。
ファンマルバイク監督の更迭の噂が流れているが、彼のやり方は選手をポジションに振り分けて自由にやらせるというやり方なので、戦術と言うベースが欠けるが故に中心選手がいない今のフェイエでは、一度リズムが狂うとなかなか立て直せないだけに、そういう話が出てくるのも致し方ないところだろう。
小野については、今日はチームの調子に合わせて非常に悪かった。いつも以上に動けてないのに加えて守備の不安からなかなか上がれず、たまにボールを持ってもパスコースを探して何タッチもしている間にボールを取られるなど、イタリアだったら即ダメ出しされるようなプレイが多かった。移籍金狙いとは言え、オランダでは高い年俸をもらっているのだから、もう少ししっかりして欲しいものである。