オランダ エールディビジ第13節 アヤックス-フェイエノールト(2-0)

両チーム、CLやUEFAをこなした週のクラシケル。アヤックスはファンデルファールトが復帰したもののイブラヒモビッチが怪我でベンチ、2トップはソンクとミテア。フェイエはいつものメンバー。
試合は開始直後から動く。アヤックスは、右サイドに展開されたパスからクロス、それをファーサイドで折り返されて、最後はファンデルファールトが後ろに高く上げた足のかかとで決めると言うスーパーアクロバティックなゴールを決められてしまう。これでフェイエは浮き足立ったのか、11分にも小野がボールを奪われたところからすぐ中央にフィード、これを飛び出してきたフェイエGKローデヴァイクスとファンボンデレンが連携ミス、GKの手からボールがこぼれてファンデルファールトに決められてしまう。
その後もアヤックスが広くフィールドを使った流れるようなパスで攻めるのに対し、フェイエは小野の動きが悪くてボールが集まらず、前に行ってはスペースの無いところで短くつなぐ攻撃に終始し、なかなかチャンスに結び付けられない。20分ごろからようやく試合は落ち着きだすものの、今度はサイドが下がったために高い位置でボールをキープ出来ない。
そして30分ごろに、小野はファンペルシのシュートを腹にくらって退場してしまう。今日の小野は動くべきときに動いていなかったり、ボールタッチがどうもフワフワしていて安定していなかったりで、代表戦とUEFAをこなしてきた疲れがあったのかもしれない。タンカ上での顔色が相当悪かったので、放送では重症でないとのドクターの話があったのだが心配である。
さすがに40分ごろにはアヤックスにも疲れが見えてフェイエに数回チャンスはあったものの、だいたいにおいてアヤックスが試合をコントロールして前半を終了。
後半になるとフェイエも点を取り返すべく攻めるのだが、ここぞという場面での守備が厳しく、なかなかシュートをいい場面で打つような機会を作らせてもらえない。さらには中盤でスペースが空いてきたにもかからわず、こういう時に小野がいないので狭い展開しか作れない。逆に、カウンターからフリーのシュートを何本も打たれる始末。しかし不思議とこういう時は点が入らない。その後はフェイエも勝負をあきらめたのか、カルー弟やスモラレクなど未出場の選手を出して経験値かせぎ。そしてそのまま試合終了。
オランダリーグとUEFAで速いペースに慣れてないフェイエが戸惑っている間の最初の15分間で、ラッシュをかけてきっちりと2点を決めてしまったファンデルファールトの切れ方とアヤックスの作戦が見事だったのはもちろんだが、戦術の理解度やマークのスピード、厳しさといった部分で、CLで高いレベルを経験しているアヤックスとの差を見せ付けられた試合だった。今日に限ってはファンペルシのコネコネもまるで効果が無く、まだチームの熟練度レベルが即興サッカー程度に過ぎないフェイエとしては仕方ないところであったと言える。