J2第42節 川崎-福岡(5-2)

昇格争いに向けて3位の川崎としては難敵福岡を前にして絶対に負けられない試合。今節からようやくアウグストが復帰、3バックにして高い位置でアウグストを使おうと言う布陣。
試合は開始直後こそ川崎が相手のセカンドボールを拾って押し込める得意の展開に持ち込むが、福岡もさすがに地力を見せて中盤のプレス合戦で互角に渡り合い、試合は一進一退の様相を見せ始める。
両チームともに互いに高いラインでコンパクトになるため、反対側のサイドやDFラインの裏をいかにして取るかと言った流れになるが、川崎は対面の宮崎にアウグストが封じられてジュニーニョの突破頼みになっているのに対し、福岡はサイドチェンジのパスがスムーズに流れて古賀のクロスなどから惜しいチャンスを作る。
そして決定的チャンスをたまに作りながらもがっぷり四つの重苦しい展開が続き、これでハーフタイムかと思われたロスタイム、古賀のCKをファーサイドの川島がヘッドで折り返し、これをベンチーニョがヘッドで決めてなんと福岡が先制。
しかし川崎も後半わずか1分、左サイドを抜けたアウグストがドリブル、飛び込んだ福岡GK水谷が手で倒してしまってアウグストがうまくPKをもらう。これをジュニーニョが落ち着いて決めて川崎はいい時間帯で同点に追いつく。
その後はさらに高い位置に上がってきたアウグストが惜しいシュートを放つなどペースは川崎に傾く。そして13分にはアウグストの突破で作った流れからジュニーニョがシュート、GKがはじいたところを我那覇が蹴りこんで川崎が逆転する。さらに18分に鬼木が福岡の軽いチェックを交わして飛び出したジュニーニョがGKとの1対1に勝って3点目と試合の趨勢は決まってしまう。あとはジュニーニョのPKなどで川崎5点、福岡も2点目を取るがそこでおしまい。
川崎はとにかく後半早々と言ういい時間帯に同点に追いついた事が大きかった。それにしても、前半アウグストを押さえ込んでいた宮崎が何故後半からいきなり消えてしまったのだろうか。結局福岡は、そのアウグストの動きに引っ張られて真ん中の守備が薄くなってしまって川崎にやりたい放題されてしまった。しかしなぜそうなってしまったのか、ハーフタイムにどういう指示が出たのか、福岡ベンチの動きが不思議な試合だった。