J1第2ステージ第4節 市原-鹿島(2-3)

鹿島は中田が靭帯断裂で抜けた穴を青木が埋める布陣。市原はほぼベストのメンバー。
一見市原有利の展開になりそうなのだが、いざ試合が始まると結果は出ているものの試合内容としてはパッとしないチーム状態を証明するように、市原のチーム全体のモビリティが悪くて縦に入るボールに対するフォローがもう一つ遅かったり上がってくる選手に対するマークが緩いために、くさびに厳しく当たる鹿島の守備が良く機能して、カウンターからシュートまで持っていかれる場面が目立つ。
しかしえてしてサッカーは逆の結果が出るもので、前半31分にチェがくさびに入ったところを相馬がファウル、ゴールやや右からのFKを見事直接決めて市原が先制してしまう。
これで押している鹿島に点が入らないうちにずるずる行くと厳しいかなと思った3分後に、やはりカウンターからのパスを市原DFがクリアしたボールを拾った平瀬が反転してシュート、これが綺麗にファーサイドに飛んで鹿島同点。さらに44分には右サイドを個人技でうまく突破したエウレルからのセンタリングを平瀬がスルー、そして左サイドから走りこんだ小笠原がシュート、GK櫛野はいったんははじいたもののそれが中西の足に当たってしまいOG。不運とは言え鹿島の内容からすると正当な結果であった。
後半になると市原の動きが良くなり、前がかりにはなるのだが鹿島にボールを奪われてからのフォローが早いので、それをまた奪い返しての二次攻撃が出てくるようになる。そして23分にロングボールをチェが頭でそらせたボールに走りこんだサンドロを相馬がPA内で倒してしまいPK+赤紙退場。
しかし、その5分後には右45度からのフェルナンドのFKを秋田がヘッドで流して再びリードするのだから今日の鹿島は強い。市原は当然攻めまくるのだが、頼みのチェが笛が鳴った後にプレイを続けてしまい2枚目のイエローで退場して万事休す。
これで鹿島が首位に立ったが、全員の守備意識や動き出しのレベルが高く、平瀬もチームにフィットしてきて首位にふさわしい強さを持ってきた印象である。対する市原は、あまりにも前半と後半の出来が違い過ぎ、第2ステージを取るためにはコンスタントに後半のサッカーが出来るように涼しくなる秋に向かってコンディションを上げていく必要があるだろう。