女子W杯プレーオフ第2戦 日本-メキシコ(2-0)

日本は女子W杯がかかった大一番。会場の国立は12700人とやや寂しい人数ながらもなかなか熱い応援が繰り広げられている。
日本は大黒柱の澤をトップ下に置いた4-4-1-1で、組織的な守備でボールを奪い、左右に流れる1トップの大谷を軸に中盤がフォローするサッカー。対するメキシコは中盤での個人技を生かしたドリブルでゴール前に攻め込んでいくサッカー。
試合はホームの日本がやや押し気味ながらもメキシコもセットプレイを足がかりに反撃する展開。さすがに女子なので早いサイドチェンジのような大きな展開は少ないものの、サイドを中心に丁寧なパス回しを見せてなかなか面白い。日本の中ではやはり澤のテクニックがずば抜けている。
前半は互いに決定的チャンスがありながらも決められずに終わったが、後半15分に日本が相手ゴール前でセカンドボールを何度か拾い、左サイドでボールを受けた山本が切り返してクロス、それを澤がフリーでヘディングをゴール右に決めて先制。
その直後からメキシコがドリブルを中心として日本ゴール前に攻め込むものの、日本は何とか体を張って相手のシュートを阻む。
後半25分からは相手の疲労が目立ち始め、日本は運動量の差を生かして大谷を中心としたカウンターの場面を作り始める。そして35分過ぎに右センターライン付近から右SBの大部がアーリークロス気味のFK、ゴール前の澤に相手DFがつられてその裏に走りこんだ丸山が足で合わせて2点目、試合を完全に決定付ける。あとは危なげなく守りきって、日本はW杯の最終切符を手に入れた。
日本の勝因は、とにかく相手に走り負けず最後まで粘り強い守備を貫けたことだろう。逆にメキシコは日本の2点目のシーンのように、暑さもあったのか集中力の途切れる場面を作ってしまった事と、FWが日本の強いマークにあって働けなかった事だろう。とにかく、見事な日本の完勝であった。