ツーロン国際ユース GroupB 日本-ポルトガル(1-0)

決勝トーナメント進出には後が無い日本が勝ち点6と好調なポルトガルを迎えた試合。
日本は3バックのセンターに近藤、左サイドに鈴木、トップ下に谷沢とかなりスタメンをいじってきた。が、守備偏重の大熊サッカーの上にポルトガルの方が力が上と来ては劣勢は否めず、注目の「ポルトガルのロナウド」を筆頭に、フィジカルこそアルゼンチンやトルコに劣るものの、華麗なドリブルや早いフォローを見せるポルトガルに試合を支配される。
トルコやアルゼンチンにはフィジカル面で差を感じたものだが、ポルトガル戦では判断、つまり次に展開するためにどこにボールをトラップして2歩目でどう動くかという点で見劣りを感じてしまった。日本はむやみなロングボールの攻めが多く、たまに中盤や前線でボールを持ててもとりあえずトラップしてから次を考えているので、タッチ数が増えて前へ向かうスピードが落ちてすぐに相手に囲まれてしまう。守備のオートマティズムを構築するだけで精一杯で、攻撃まで手が回っていないのが見て取れる。
試合はポルトガルに疲れが出てきた後半も23分になって、阿部がおそらく日本の最初のシュートを放った始末で全く点の取れるようなチャンスが無い展開。
日本は茂木、中原、矢野とパワープレイ向けの人材を次々投入して少しだけ日本のペースになったものの、案の定カウンターで決定的なピンチを迎えるのだが何とか徳重の好守や相手のシュートミスに助けられて試合はロスタイム。
ところがロスタイムも2分を過ぎたときに、角田からフリーの鈴木にボールが渡り、マイナス気味のセンタリングを待ち構えていた茂木がダイレクトでシュート。これがゴール右隅に見事に決まって日本は奇跡的な勝ち点3をものにする事が出来た。今回は勝ったからいいものの、相変わらず内容の無い試合で見てて気が滅入ってくるのが正直なところである。