今日の悲報

大変残念な事に、カメルーンのフォエ選手がコンフェデ準決勝の試合中に心臓発作で亡くなったそうで、謹んでご冥福をお祈りします。
心臓の病とアフリカ選手と聞くとやっぱりカヌ選手を連想してしまうのですが、彼の病もかなり後から発見されたように、フォエ選手にも何らかの持病があったのかもという話もありますね。年々過酷になっている欧州リーグのスケジュールの影響も無いとは言えないと思います。この死が無駄にならないように、FIFAには予防策の徹底的な研究をお願いしたいものです。
そのコンフェデはさっきまでトルコ対フランスを見てました。出張疲れがあるので戦評は書きませんが、トルコはあの時の韓国を思わせるスタミナと、ニハトがいない事を感じさせない豊富なFWの駒、サイドからの正確なクロスと弱点が少ないチームですよね。ユーロ予選で好調なのも分かりますね。
さて、昨日私が仕事で追われているうちにサッカー界も大きな動きがありました。一つは元名古屋監督のケイロス氏がレアルの監督に決まったというニュースですが、選手やサポーターも批判している通り、デルボスケをやめさせる意味が良く分かりませんよね。どこぞの未熟者集団のチームより、よっぽど自由と監督の人格が必要なチームだと思うんですがねえ。今からでも誰かペレス会長に日本にうってつけの人がいると教えてくれませんかね(笑)。
もう一つはダバディによる、おそらくメジャーメディアでは初めてであろう明確なカピタン批判ですね。朝日とカピタンの蜜月はどうなったのかという邪推は置いといて(笑)、しかし何で元通訳兼マネージャーがそこらのサッカーライターよりも説得力のある文章を書くんでしょうかね。プロのライターだとしがらみがあって本音が書きにくいとか言う以前の知性の差と言うものを感じてしまいますよね。特にこいつの書いたものと比較すると(笑)。
それに関連して「ふむふむ」さんからコラムについてのご意見。

さて、昨日のコラムで

> 例えば、森岡は日記でアルゼンチン戦後半からラインを高くするようにして手
>ごたえをつかんだと言っているが、酷な言い方かもしれないが、なぜ中田が来
>る前にそういう決断が出来なかったのか。もっと早く自主的にラインで守って
>いればサブに落ちる事も無かったのではないか。

と書いておられました。私もそれについて考えていたのです。なぜ、中田などと現在のサブ組とではこんなに違うサッカーをするのだろう、と。
ジーコが就任当時、前任者を否定する言葉がありましたね。で、最初のレギュラー組は(秋田などはトルシエに使ってもらえなかったこともあって)、トルシエのやったことをしては新監督の意に添わない、とにかく、(極端にいえば)トルシエのにおいのすることはやらないようにしよう・・と。
ところが結果が出ず、挙げ句の果てには従来のサブ組が、前任者のサッカーの応用編を行っている。しかもジーコはそれにクレームをつけていない(ようだ)。気付いたら周りからも「いい形ができつつある」などといわれる始末。これは「サブ組の悲劇」です。
ジーコの標榜するサッカーが「自由」であるなら、前任者を否定しないサッカーをする自由もあるわけです。つまり、「組織=縛り」に対する「自由」としか解釈できなかったことがこの結果をもたらしたのではないでしょうか。
つまり、
>しかし、結果オーライではあっても選手が自主的にやって出した成果をジーコ
>は認めてくれる

ということに気付くことができなかったということですよね?

そこまで秋田らがトルシエを否定しようとしていたとは思ってませんが、私が思うにジーコの悲劇は、彼が思うサッカーが完全に的外れだと言う事ではなくて、それを具体的に構築するための方法論や経験を持っていない事だと思っています。事実、ジーコはコンパクトにしてバイタルゾーンを作らないという方針を語っていたわけで、それが一人余るディフェンスと矛盾している事に気が付いていなかった。そこを宮本がラインでの守りを織り交ぜた事で、これでいいんだと思ったのかもしれません。
もっとも、ジーコが本当にそう思ったのかはこれからの試合を見ないと分からないわけですが、私がコラムでジーコを「無能」とせずに「ド素人」と書いたのはまだそこの見極めが出来ていないという点を留保したからなのです。
コンフェデで中田と宮本が出した解答、そして予選敗退の原因について、ジーコが何を学んでどう改善するのか。そこをしっかり注目して行きたいと思います。
最後に。
最近あちこちで晒される事が多くて新規の方が増えてるようで、昨日も予期せぬ被害を受けられた方がいたので念を押しておきますが、このサイト宛てに送られたメールは「内緒」とか「オフレコ」などその旨書いていないと許可無くネタとして取り上げる事があります。ネチケット?知らん(笑)。
と言う事を通信欄に書いてあったのですが、そこを見ずにメールを送る方もいる可能性を考えて、トップページのメールアドレスを通信欄に移動しました。