セリエA アタランタ-レッジーナ(1-1)

レッジーナはボナッツォーリのトップに左右にコッツァと中村を置いて、中盤にモザルトが入るという3-4-3にするという奇襲作戦。しかし案の定アウェイのレッジーナは最終ラインが引きまくり、中盤スカスカでほとんど中村やコッツァまでボールが渡らない。おまけに出足でも全く劣ってボールを奪われると倒れた振りをするだけの無様な状態。実は決まりで足に10kgの重りでも付けているんだろうか。全くもってアウェイの精神状態は日本人には分からない。
当然のようにアタランタはチャンスを作りまくり、9分のFKでレッジーナは簡単にドニのマークを外してしまい、ラインとGKとの間でフリーでヘッド、これが一度はバーに当たって跳ね返ったもののそれを押し込まれてアタランタがあっさり先制。
業を煮やしたデカーニオはモラービトに代えてディミケーレを入れ、中村をトップ下にした4-5-1と攻撃的にシフトする。しかし、普段のフォーメーションでないだけにパス回しがうまく行かず、中村もトップ下だとマークに付かれてほとんどボールを受ける事が出来ず、やっぱりレッジーナは効果的な攻めを見せる事が出来ない。
しかし最初にありったけの勢いで飛ばしたアタランタも決定的なチャンスは度々作るも徐々にペースが落ち始め、このまま前半は終了。
後半になってレッジーナは中村を左ボランチの位置に下げ、前をボナッツォーリとディミケーレとコッツァにした4-3-3にして来た。後半になって何故か引いてしまったアタランタと普段に近い形に戻ったレッジーナがかみ合って、今度は後半の9分に相手ゴール前でセカンドボールを何度か拾ったレッジーナが、最後にファルシーニのクロスをボナッツォーリがヘッドで決めてレッジーナがワンチャンスで同点に。そこからさすがにアタランタも反撃し始め、20分には中村を下げてフランチェスキーニを入れていつも通りの3-5-2にして守りを固めるレッジーナ。あとは互いにチャンスを作りながらもきわどく守ってドロー。
しかしモデナがラツィオ相手に引き分け、エンポリがキエーボに勝って14位と、レッジーナは価値のある引き分けをものにしたものの正真正銘の首の皮一枚残したまま戦いは続く。
今日の中村はかなり戦術的な変更の犠牲になってしまって気の毒な面はあったが、いつもより前の位置に入ってほとんど役に立てなかったのはちょっと寂しい。チームが残留争いで良いチーム作りとは無縁の状態で厳しい環境は続くが、何とか頑張って欲しいものである。