邪推

電波に関連しそうな話題でまたもや恐縮だが、トルシエジャパン暴露本である「山本備忘録」がネット上で話題になっている。私自身はまだ読んでいないので内容に関する論評は今は書けないが、かなりトルシエの奇行が描かれているらしく反響を呼んでいるようだ。
しかし、この本自体の存在に疑問を抱く意見が無いのが不思議である。
まず、著者にはっきり「山本昌邦」と書いたということは、自分でペンを取ったと言う事だ。作家ならともかく、素人が本を1冊書き上げると言うのは大変な労力と時間を要する。
しかし、彼が五輪代表監督に就任が決定したのは7月20日でW杯後一ヶ月も経っていない。その間に残務や前準備があって忙しいと見るのが普通だろう。そして、アジア大会が終了したのは10月中旬で、11月には監督代行として指揮すらしている。この本の発売は12月である。しかもその間Jは切れ目無く行われており、五輪に出場資格のある若手もどんどん試合に出ている。普通であれば視察やビデオチェックで寝る暇も無いのではなかろうか。
となると、インタビューを通じてゴーストライター(監修者か?)が書いたと見るのが自然だろう。
もう一つは、彼は解説者でも何でもなく、現役の日本五輪代表監督という立場である事だ。少し思慮分別や常識のある人間であれば、少なくとも現場から離れた後に書こうとするだはずだ。電波どもに守銭奴とされたトルシエでさえ在任中はおろか今までも回顧録は書いていないのに、である。まずその点で非難されるべきじゃないだろうか。
私が協会の人間なら本を書くなど職務怠慢とサッカー界への悪影響で激怒するところだ。憂患不治には「暴露本で代表コーチから外される」という「内部」報道があったが、それでは何故五輪はクビにならないのだろうか・・・
何かがおかしい・・・考えれば考えるほどあるシナリオが頭に浮かんできてしまうのだが・・・それが何かは邪推になるのでここには書かないでおこう(笑)。