ボローニャ-パルマ

コンパクトな戦術を売りに好調を続けるチーム同士、フォーメーションは4-3-3のマッチアップと好ゲームが期待された一戦だったが、それを裏切らない面白さを見せてくれた。
パルマの方が個々のタレントと言う点では上なのだが、ボールを持ってから味方を探して、という感じのテンポの悪い攻撃が多かったのに対し、ボローニャはポストから2列目、そして裏への飛び出しと組み立てから崩しまでがスムーズで、戦術の浸透度と言う点で一枚上手と言え、チームの総合力としては完全に互角の試合であった。
勝敗を分けた点は、やはり経験や守備の集中力の差。ボローニャは最後までしっかり粘って3トップを自由にさせなかったのに対し、パルマの失点は1つ目が中盤のチェックの甘さからラストパスを通され、2点目は完全にマークを見失った結果だった。攻撃でも、1点目を取ってからしばらくパルマペースになった時間に追加点を取れなかった事が最後まで響いた。
中田は良いアイデアもいくつか見せたが、最後のシュートが決まらず。昨日シュートが決まらないフルハムのマルブランクを「中田のようだ」と書いてしまったらそのまんまになってしまった(笑)。ポストプレイのボールを左でキープしようとしてしまうせいでどうしても体が右を向くアドリアーノとは連携もスムーズにいかないままであった。
パルマがさらに上に行くためには、今日のボローニャが見せた攻撃のオートマティズムを実現できるかどうかにかかっているだろう。ムトゥとアドリアーノの強引さで点は取れているが、後半戦になって相手に対策を施されるようになれば難しくなってくるだろう。監督の手腕が問われるところだ。